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2016年04月20日17:58

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古川美術館

「春の院展」を見終わったら、まだ午後2時前で、もう一つどこか観に行く時間があると思った。

そういえば、古川美術館にはまだ行ってなかったなあ。と、思った。

名古屋の池下の古川美術館は、なかなか良い美術館である。今回の展覧会は、「愛知県立芸術大学模写展」で、「片岡球子が遺した古典模写事業とその後継者たち」というサブタイトルがついている。

美術館に着いたのが、午後2時過ぎで、「分館の為三郎記念館で ギャラリートークが始まってますよ。今なら、まだ間に合います。」と言われて、そちらを先に行くことにした。

まさか、そっちでギャラリートークをやっているとは知らなかった。

せっかくなので、聴いてみることにした。10分前に始まっていたので、途中から聴くことになったが、なかなか興味深い話だった。

まさか、陶芸の話を聞くとは思いも寄らなかったが、お話をされた美濃焼の八代亮太郎氏が 上手に分かりやすく説明してくれたので、全然陶芸のことを知らない私でも理解できた。

五代 加藤幸兵衛の作品では、天皇皇后両陛下への献上作品の姉妹品の展示があり、凄かった。

青磁の作品が 素晴らしいものであり、岐阜県重要無形文化財技術保持者(青磁)の認定を受けた人であった。

六代 加藤卓男は、八代 亮太郎からすれば祖父にあたる人であり、「かわいがってもらった。」とか人柄を偲ばせる発言もあった。
卓男は、広島で 残留被ばくして、昭和20年 11月に 多治見に戻って来たが、10年くらいは入退院を繰り返していた。その後、原爆症が治ってから、本格的に陶芸に励んだ。
織部・しのも作っていた。
染付 天目茶碗 中国の焼き物  フィンランド留学 ペルシャの陶器を見つけ 心奪われた。
ペルシャの技法の研究 ラスター彩
金を使わず硝酸銀・硫化銅から発色によって金色に見える。

作り始めは、本物の金を使っていたが、昭和48年ごろ ラスター彩らしきものができた。

三彩花器「爽容」 1991年・・・・ペルシア風絵付け
ラスター彩芥子文六方器 1978年・・・・茶色
ラスター彩芥子文四方水指 1977年・・・金色  こんな水指があるのかと驚いた。派手な感じ。
 でも、八代 亮太郎氏が言うには、この水指はよく 売れているとのこと。

七代 加藤幸兵衛 京都市立美術大学卒  京都は オブジェの陶芸が盛んで、そういう作品もある。手びねりして、面取り 下絵を描いて、スポンジで釉薬をつける
12年前 継承展で 卓男の技法を引き継いだ。ペルシア陶器
日展特選受賞(1969)・・・当時の最年少

ラスター彩陶額「菩提樹」(2016)・・・赤い色
藍彩長方器「紺琉」(2013)・・・シリア・イラクの色合い
 
独自の技法 黒い釉薬

八代 加藤亮太郎
京都市立芸術大学大学院陶磁器専攻修了  オブジェ
美濃に戻ったら、カルチャーショックを受けた。京都では、前衛陶芸だったが、美濃では土ありき
土の吟味 釉薬 焼き  素材豊富なもの作り

器作りを始めたのが 25歳ごろから。25歳〜30歳まで六代 卓男の手ほどきを受けた。

30歳の時、卓男死去  自分がやる覚悟

書もやっている。バランス感覚、構成力が養われる

1時間弱くらい 話を聴いた。

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