ムリーリョの「アレクサンドリアの聖カタリナ」

聖カタリナについて

エジプトの王女で、１７歳。キリスト教に入信。賢い女性

王に求婚され、断ったら、拷問を受け、処刑された。

車に縛り付け、八つ裂きにしようとしたが、失敗。結局　刀で　首を切り落とされた。

それで、聖カタリナを描く場合は、車輪と　剣が描いてある。天使

若い女性で　信仰心が厚く　賢いことから、女子修道会で　聖カタリナの絵は　よく見られる。

キリストと結婚・・・・神秘の結婚

キリストが指輪を渡す絵もある・・・・神秘の結婚

ムリーリョの絵では、足元に　車輪、剣が落ちている。死刑執行人の姿は描かれていない。

物語は排除され、ほのめかしているだけである。背景に　バルコニーと円柱が描かれているのは、「聖母の教育」と同じである。

Ｘ線調査から、ほとんど変更がないことが分かった。右上の天使は、めりはりが無く、描き方が違うので、もしかしたら弟子が描いたものかもしれない。

この絵は、プロポーションがおかしい。高い所に掛けられるのを想定して、見上げると丁度良いように描かれている。

衣が黄色なのは、輝かしい存在であることを示している。

ムリーリョの工房はあった。教会やオランダの裕福な商人がパトロンだった。