プログラムを組んでいると"メモリリーク"と言われる症状に悩むことがある。
コンピュータには"メモリ"と言われるデバイスが載っている。メモリは極端に言ってしまえば読み書きできるノートだ。使用者の責任においてある程度自由に使えるが、使用上のルール/注意点もあり、使い放題ということにはならない。
ノートの全てのページを使うことはできない。コンピュータがノートの管理をするために、ノートの数ページを使うからだ。そして使っていないページから使いたい分を、使わせてくれ、とコンピュータに申請する必要がある。コンピュータは申請された内容に従って、誰々に何ページ貸した、別の誰々に何ページ貸した、というのをノートに書き込む。借りた数ページのノートを使い終わったら、ノートに書き込んだ内容に関係無く、コンピュータに返却しないといけない。返却を忘れると、他者がノートを使えなくなる。
この"返却を忘れる"というのが"メモリリーク"だ。返却を忘れているうちに、ノートの残りのページを使い切る状態になると、コンピュータはもう何も記録できなくなる。何か?を書き込みたくても、使えるページが無い。結果、何もできなくなる。
転出届が出てなくて、空き部屋が無いマンションに入居するイメージで語る人もいる。
なぜ返却を忘れるのか? こう言っては何だが、単純な返却忘れ、だ。行儀の悪いプログラミングをしてしまうからだ。不注意もあるだろう。
でも、そういうこと以上に、人間にとって"メモリ"というデバイスが想像し難いものなのではないか?と、自分は思ったりする。だから"メモリ"が足りなくなると何が起きるのか?が、直感でわからないのではないか?と。わからないから、借りたものは俺のもの的な考えになるのではなかろうか?
随分コンピュータの性能も上がって、無くてはならないアイテムになったと思うが、根っこの本質のところでは、実はまだまだ不便なんだな、と感じるね。
ログインしてコメントを確認・投稿する