映画「思い出のマーニー」

アンナはよく転ぶなあ。ほぼ事前情報なし、なのでラストの展開に衝撃を覚えた。
序盤の早い段階で夢見の物語と見当はついたが、この因縁の深さは予想外。
よく考えてみると、ところどころに伏線が貼られていることに気が付いた。巧く
作られている。終了後マーニーの生涯に思いをはせ少し暗い気持ちになるが、
未来のある閉じ方でかなり救われる。米林監督はこの後ジブリを出て「メアリと
魔女の花」を制作しているが、マーニーのほうが断然好い。メアリについては
宮崎御大の縮小再生産の印象が拭えない。
外国児童文学だが舞台を北海道に置き換えて、道民には非常に馴染む物語になった。
ジブリ的手法であればイギリスのまま作ることもできた筈だ。或いは其のほうが
苦労は少なかったかもしれない。マーニーという外国人のキャラを溶け込ませているが
普通に考えるとかなり浮いて見えるのではないか。

チームナックスが特別出演。という事実はエンドロールで知った。もう一巡してみると
美術教師森崎、無口な人安田、マーニー父戸次までは分かった。調べてみると
医師大泉、町内会役員音尾らしい。あと、葬儀に集ったガヤの中に森崎と安田と
音尾がいたと思う。大泉、「千と千尋の神隠し」では個性全開だったのに今回は見事
作品に同化した。