深夜に漫然とテレビをつけていると

70年代から90年代の懐メロを集めたCDボックスの宣伝番組が始まった。これは反則技だ。
当時の若者の風俗や、忘却の彼方にあった風景のバックにスタンダードなナンバーが
流れ続けるだけの時間。懐かしさで胸がいっぱいになった。雑草が風に揺れているだけの
映像が、70年代のフォークソングとセットになると子供時分に見た風景となって甦る。
どんなマジックだと考えても、タネは自分の中にしかない。映像も音も、自分に刻まれた
ものなのだ。