mixiユーザー(id:283341)

2018年12月15日20:35

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ドラマ「落語心中」

偶然見たドラマだが、回が進むほどにのめり込んだ。落語の巧拙は分からないが、
芸を磨くストイックさは十分に伝わって来た。役者陣の演技にやられた印象。
青年期から老年期までを通して演じる。年齢差が激しいので、交代してもおかしくないところ。
若い時分の勢いと老境を迎えての枯れた雰囲気を総合的に切り替えるのは難しい筈だ。
所作から声の張り方まで、年代で随分と変化するのが人間。登場するキャラクター全てに
広い範囲の変化が描かれ、背景の人生をうかがわせる。これは大河ドラマ的な手法だ。
ラストシーン、九代目八雲は想像できたが(とはいえ其の時代まで時間を進めるとは
思っていなかったので軽く驚く)、二代目菊比古の登場には様々な思いが沸いてきた。
順当ならば四代目助六の襲名となるべきところ、血縁関係のない祖父の名を継いだ。
其の間のドラマを想像するだけで涙がでそうである。歌舞伎の世界でもそうだが、
名跡を継いでゆく歴史の連なりは、知識があると大変感慨深いものがある。同じ名でありながら
其の時代其の時代に別の特徴を持って存在するのは不思議な感じもする。ドラマでは
一瞬だが継承される芸を比較する機会があり、伝統と個性の融合が大いに意識させられた。
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