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2020年02月09日18:13

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アカデミー賞 大激戦の巻

今年はどうしても観に行きたかったワンスアポンタイムインハリウッドの公開直前に入院して、予定してた日に行けなかった。

その後、どうしても観たかったから退院後に一人で東京で唯一公開してた映画館にいった。

人生初の一人映画鑑賞作品がタランティーノって、ちょっとだけ大人の階段登った気分で、とてつもなく満たされた。


タランティーノ作品には、「意味わからない」とか「事前情報が必要な映画ってどうなん」とか言う人がいるけど、エンターテイメントにはある種の「わかる人だけわかる」という物を「わかる側」で観るための教養が必要だったり、そこから得る満足感があるというのが理解できていないのだろう。


例えばゴッホのパイプを咥えた自画像を観る時に、
「自ら耳を切り落としてその耳を封筒に入れて女に送ったため、片耳が包帯で治療されている絵」だという情報を知っている人と知らない人では、知っている人の方が教養があると言え、作品を楽しむ事ができる。


例えばヒップホップの文化にサンプリングという、「背景に流れる音楽」が元もと誰の曲で何の作品に使われていたなどの情報を知って聴くのと知らずに聴くのとでは楽しみ方が大きく変わり、その教養はアーティストが隠したメッセージを読み解くためのパズルのピースとしての役割を果たす。


タランティーノ自身が誰よりも映画オタクなのは世界的に有名なため、「どのようなオマージュが盛り込まれているか」を探す事がタランティーノ作品の楽しみ方の1つとして完全に昇華されており、
パルプフィクションから25年以上経って未だに「タランティーノ作品は事前情報が必要なのは〜」という批判をする人は非常にナンセンスと感じるのだ。



今年はオスカーの歴史が変わる?見どころ&ノミネーションを一挙紹介 「ジョーカー」「パラサイト」受賞なるか<第92回アカデミー賞>
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=137&from=diary&id=5966770


ジョーカーもめちゃ良かった。

伝説と言って過言ではないヒースレジャーのジョーカーから、ジョーカーというキャラクターは1つの呪縛となり、落語でいうところの「死神」となった。

死神は、演じる落語家によってシリアスだったりコミカルだったり、内容もハッピーエンドになったりバッドエンドになったりする事で有名な演目だ。

この俳優は死神を、ジョーカーをどのように演じるか。

ヒースレジャーが作り上げた悪のカリスマとしてのジョーカーがあまりに色濃くて、何をやってもパクリみたいに思われてしまう状況で、オリジナリティとクールさ、弱さと危うさをホアキンは絶妙にマッチさせて演じたように思うのだ。

「こんな感じの奇妙なオッサン、池袋の駅前とかにいるいる〜」って演技から、奇妙な動きはそのままにシブくてカッコいいジョーカーへと変貌していく。


脚本も完璧で、音楽や演出が全てにおいて高水準。

その上でやはり「キングオブコメディ」や「タクシードライバー」のオマージュをふんだんに盛り込んでいて、社会の底辺にいるその主役をかつて演じたデニーロが、ジョーカーでは成功者である人気コメディアンの役を演じているというニヒルなジョーク。
全体を通してジョーカーという作品そのものがジョーカーなのだ。格好よすぎる。



そしてアイリッシュマン。

俺が最高に好きなロバートデニーロとアルパチーノとジョーペシが出演していて、マーティンスコセッシが監督。

ジョーペシが俳優やるなら絶対見なきゃいけないという使命感を感じ、ネットフリックス加入しちゃった。



ジョーペシは身長が俺より小さい163センチの俳優で、ホームアローンで泥棒役をやったりコミカルなイメージを持つ人も多いんだけど、俺の中で「世界で一番怖い演技をする俳優」だ。

グッドフェローズというこれまたマーティンスコセッシ監督のクライムムービーで、酒の場で仲間たちを笑わせるとても愉快な男をジョーペシが演じているんだけど、突然目がマジになって、

「何笑ってんだ?」とイチャモンをつけ始める。


「いやいや、お前が面白い事を言って笑わせたんやないかーい!」と仲間たちがなだめるが、


「あ?俺が可笑しいか?俺が可笑しくて笑ってるのか?」と、ヒートアップしていく。


「待ってくれよ、話が面白かっただけでお前が可笑しくて笑ったわけじゃないよ。謝るから許してくれ〜。」と、仲間がジョーペシをなだめたところで、


「なーんてな!騙されやがったぜコイツ〜!ションベンちびったか!?」的なドッキリ大成功をキメてくる。

見てるこっちがヒヤヒヤする恐ろしい演技をブチかますのだ。俺がちびったよ。


チビだしコミカルな演技もするのに、マジで怖い。ホント、俳優ってすげーよ。



ちなみにその後、似たような場面で同じように唐突に突っかかるジョーペシに、「今度は騙されねーよー笑っ」と笑う仲間たち。

しかしそのままキレて銃を乱射して仲間をブチ殺す場面が出てきて、さっきせっかく我慢したのにちびったよね。

怖すぎてちびったというかパンツ穿いたまま放尿したよね。


まあそんなジョーペシが年取ってから出演した今回のアイリッシュマン。

やばいよ。

年老いたことによる弱さとか衰えの中に、未だギラギラと光る風格とか威厳とか、むしろ以前にも増して燃え盛ってるの。

ちびるからやめてー。


そんで、最後の方とか年老いてヨボヨボになって枯れ木みたいになって惨めに死ぬ役なんだけど、「え、ホントに死んだ?」ってくらい力なく消えていくの。

これは監督とかカメラマンとか演出が上手いのもあると思うけど、やっぱジョーペシはスゲーって素直に思ったよ。世界最高の俳優の一人だよ。



このアイリッシュマンが凄いのはね、マーティンスコセッシってゆー前時代の重鎮みたいな監督が、往年の最高のプレーヤー達をここぞとばかりに贅沢に使いまくって、ネットフリックス限定配信なのよ。

ネットでしか観れないの。

映画館でやらないの。


若手の革命家が作った「新しい時代を切り開くグループ」とかじゃなくて、お爺ちゃん監督のマーティンスコセッシが全精力を注いだ作品が、「ネットでのみ配信」なの。

全精力を注いでるから映画館でやれば間違いなく全ての賞を総ナメみたいな作品を、ネトフリ限定で勝負してきてるの。

これは「映画を映画館で観る時代は終わろうとしている」っていうメッセージでもあると思っててさ。
とんでもない大事件が起こってると思ってんだー。



そいで、アカデミー賞で投票する人達ってどんな人かってゆーと、アメリカに映画の学校みたいなのがあって、そのアカデミーの会員から選ばれた人達が決める映画の賞なのよ。

レディガガとかも会員で、日本人だとAKIRAって漫画の作者の大友克洋とかもアカデミー会員なんだってよ!



アカデミー会員は映画を好きな人だったり詳しい人だったりして、自ずと「映画館で映画を観る」という事を愛する人達だったりするんだけどさ、
やっぱネトフリ限定配信の映画が受賞するのは難しいかもなー、なんて思うよね。

ただ、2020年は「世界が映画館でなくネットで映画を観る事になった最初の年」として語り継がれ、マーティンスコセッシのアイリッシュマンはその最初の代表的な作品として、後世に残る伝説の映画となると思うよ。
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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2020年02月09日 18:49
    ゆーたさんの、ものすごーーっく力が入ったトークに感動exclamation指でOKわーい(嬉しい顔) もうネットでしか観れない映画って残念!無念!げっそりあせあせ(飛び散る汗)ネットフリックス入会していないしなぁ〜前に観た映画を思い出すしか、像が浮かばないのが
    悲しいふらふら候補にあがっている作品は多数、あるけど中には「これって・・・良かったっけ?」と思う作品があるのも
    事実目ジィー!!exclamation & question 真に評価をされた映画ならば何度でも「観たい!」と思うけどね。映画ヘッドフォンパソコン

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