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2020年09月19日22:41

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若き指揮者が豪放に鳴らす12型センチュリーを聴く快感・・・センチュリー豊中定期

指揮者が代わったことが、僕には良かったかもしれない。

大阪(豊中) 豊中市立文化芸術センター 大ホール
センチュリー豊中名曲シリーズVol.15
原田慶太楼指揮 日本センチュリー交響楽団
(コンサートマスター 後藤龍伸)
チャイコフスキー:イタリア奇想曲 作品45
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」組曲 作品71a
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 作品47

コヴァーチュ翁来日不可ゆえの代役となった若い指揮者(1985年生まれの35歳!!)、昨今のネット上ではそれなりに話題になっているがゆえに(あおるようなTwitter投稿など)、ぐすたふくんは興味をもって臨みました。

今日のセンチュリーの編成は、誠に誠に久しぶりのエキストラ満載12型(12-10-8-8-5:ベース5本なんて、いつ以来だろう?)、ハープ2台まで備えた木管2管&ブラスフルセット。タコ5をやろうとすると、こうなるのだろうが、二階席から見下ろすこの威容は、やっぱりこれがオーケストラだよ、と思わせるに十分なもの。

同規模編成の京響を聴いたときにもその響きにときめいたが、きょうのセンチュリーの音も極めて充実したもの。しかもこの指揮者、ブラスを目いっぱいに鳴らす豪放磊落たる指揮ぶり。だから、そこに立ち上がる響きは、いつものセンチュリーのそれよりもはるかに豪華絢爛、それこそフィラデルフィアサウンドを思わせる。

だから、前半のチャイコフスキーの愉しさは格別。この響きが緩急自在に揺れ動いたのち、一気呵成の盛り上がりを見せてラストになだれ込むカタルシスは、ザッツ・オーケストラコンサート、と長い間の飢えを癒された思いがしました。

ただ、後半のタコ5、ここまでのこの指揮者のTwitterでの発言を見ているとき、もっと先鋭的に突き抜けた演奏になるのかと思いきや、存外に整ったまともな演奏。これは、こちらの期待のし過ぎ(というよりも、壊れるところまで煽ってくれや、なんて勝手に期待しているこっちが悪いのだが)であったと若干反省であります。この指揮者、やはり基本に品の良さがあって、下品なまでに誇張された表現からは無縁な感じがします。

それでも、2楽章で聞かせる重低音の地響きといい、3楽章の分割されたストリングスのすすり泣きといい、聴きどころは満載で・・・・こんな熱演、豊中定期でいいのか?もったいなくないか?(豊中市民のみなさん、失礼!)と思ったりもしたくらい。

タコ5の最後、ブラボーが掛けられなかったのが本当に残念だったなあ・・・原田さん、やはり要注目、ですね。ただ、他の曲を聴いたとき、どうなるのだろう、というのが興味深々。今回は代役だったけど、来年度は定期のどこかで正式に振りに来ていただきたいものであります。


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