悪く言えば、肩透かしを喰らった気分。
京都 京都コンサートホール大ホール
京響第641回定期演奏会
ジョン・アクセルロッド指揮 京都市交響楽団
(コンサートマスター 泉原隆)
アンドレアス・ブラウ(フルート)
ベートーヴェン:「アテネの廃墟」op.113から序曲
バーンスタイン:「ハリル」独奏フルートと弦楽オーケストラ、打楽器のためのノクターン
ショスタコーヴィチ:交響曲第7番ハ長調「レニングラード」op.60
前半は掛け値なし。締まったベートヴェン(ただ、昨日のセンチュリー を聴いてしまうと、弦に物足りなさを感じる)に、素敵なフルート。至福の時間。
ただ、後半は・・・阿鼻叫喚のレニングラードをして是とするぐすたふくんにとっては、余りにも整然と整えられた「ちちんぷいぷい」。突き抜けないスネアに、爆裂しないバンダ。
長い旅路の果て、最終楽章は計算されたクライマックス。実は克服されない悲劇の絶望感は周到に退けられ、音楽は明るい大団円に終止する。
これはこれでアリなのかもしれないし、立派な演奏なのだが・・・今を去ること16年前、就任初年度の大植英次が、初めてのコンマスに挑む長原幸太を引き連れて、大フィルをして「戦争の狂気」の極北にまで到達した、血の滴るあのレニングラードを知っている身としては、物足りない思い。
京響の強烈ブラスセクションがどこまで行くか、見たかった、というのがぐすたふくんの本音です。
明日も行くつもり。今日はここまで。
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