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2019年12月12日00:06

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「巨人」はやっぱり「若人」のものなんだなあ・・・京都市芸定期

若いって、素晴らしい・・・ほんまに。

京都 京都コンサートホール大ホール
京都市立芸術大学音楽学部・大学院音楽研究科 第162回定期演奏会
沼尻竜典指揮 京都市立芸術大学音楽学部・大学院管弦楽団/合唱団
ベートーヴェン:劇音楽「エグモント」序曲 op.84
ブラームス:運命の歌 op.54
マーラー:交響曲第1番 ニ短調 「巨人」

今年の最後にこの演奏会を選んだのは、ひとつは一つ前の日記にも書いたとおり、「巨人」を聴くと約1年で8番を除くすべてのマーラーのシンフォニーを聴いたことになる、ということが大きい。加えて、沼尻さんのマーラーを聴きたい、というのもありました。そのつもりで気持ちを準備していたら、なんと、義母から「私、行けなくなったからどうですか」と招待券の打診。驚愕のめぐり合わせに、一もにもなくありがたく譲り受けて、参加とあいなった次第。

実をいえば、ぐすたふくんにとって「巨人」は、若干「ビミョー」な存在になってます。やっぱり、この曲の「中二病」的なところが、年をとるとどうもしっくりこなくなってきたんですよ。ところが、その一方でこの曲の魅力がそういうところに分かちがたく結びついているのも事実・・・なので最近は、コンサートにあがっても食指が動かない、というのが本当のところ。

だけど、今日のような「若い」演奏を聴くと、やっぱりその眩いばかりの魅力、胸が高鳴るのを抑えられないですね。沼尻さんの棒も、早めにテンポで一気呵成に畳みかけるダイナミズム、聴きとおしたあとの感興は爽快そのもの。

市芸のオケは以前にも聴いていて、その管セクションの優秀さに感心したのだが、今回もやはり同じ。特に、小谷口門下と思われるクラリネットセクションが秀逸。三本がベルアップすると、ペットを凌駕せんばかりの音がなるのには驚きました。また、トランペット部隊の輝かしい音色も素晴らしい。四楽章の最後の最後、スコア通りにオールスタンディング、9本のホルンにアシストのペット・ボーンが朗々と「すべてを消してしまう」までに旋律を歌いあげるときの快感も、ここでこそ体験できるもの。

ストリングセクションも、おそらくは京響・黒川首席の指導によるベース部隊の充実によりぐっとしまった響き。冒頭のフラジオレットの霞の音色といい、オールダウンボウで現出する腹に堪えるサウンドなどなど、その魅力十二分。

これをして、やっぱり「青春の輝き」っていうんだろうなあ・・・・ベタだけど。

ベートーヴェンもすごく良く鳴っていて良かったし(もっと拍手してあげましょうよ、聴いている人たち)、ブラームスもよく練習されてました。ただ、ブラームスは合唱がソプラノばっかりでバランスがやっぱりよくなかったのと、なんとも曲が中途半端でおわるのが残念でしたが。

いっぱい市芸の学生さんがらみの演奏会のチラシももらいました。そうだよね、こんな機会がある京都って、ありがたい街なんだよな。これから、気をつけて、若い才能に触れるようにしたいもんです。
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