御見それいたしました。
京都 京都コンサートホール大ホール
京響第640回定期演奏会
シルヴァン・カンブルラン指揮 京都市交響楽団
（客演コンサートマスター 豊嶋泰嗣）
武満徹：夢の時〜オーケストラのための
ハイドン：交響曲104番ニ長調「ロンドン」Hob.��:104
ストラヴィンスキー：バレエ音楽「春の祭典」
このあいだのセンチュリーのプログラムと同じく、「なんでまたこんな並びに？」というプログラムだったが、蓋を開けてみれば、一貫して貫かれているのは「祭礼〜舞踏〜リズム」であることに気づく。
それは冒頭、ともすれば茫洋として拍節感をあまり感じない武満作品の中に、明確なリズムが刻まれることからも明らか。カンブルランさんの棒は、実はこの作品の中に明確に生命の鼓動が息づいていることを示し、聴いている方は、それがこの曲の魅力であることに気付く。
それは、続く「ロンドン」の第4楽章のロンドの中でも同じ。１４型のオケが、その響きを保ちつつ、軽やかに躍動する様のなんと魅力的なこと！
「春の祭典」は、最初からしばらくは、うーん、京響ならもっと鳴るやろに、と思っていた音楽が、第二部になってからじわじわとすごみを増していき、最後の「生贄の踊り」では、性的興奮に似たリズムの陶酔の中に聴いているものを投げ込む。まさに、「快感」。
ぐすたふくん、カンブルランさんの指揮がはっきり見える席で聴いていたのだが、その棒の明快さは見ていて惚れ惚れするほど。なるほどこんな風にさばくんだ、と・・・それこそ国手と称される外科医のオペみたい。それに平然としてちゃんと反応する京響も、まあすごいですな。ザッツ・プロフェッショナル。
いつもよりは入りはよくなく、どこともなくしらっとしていた開演前の会場の雰囲気は、終演後には熱狂レベル。そうだよねえ、この演奏聴いて反応しなかったら不感症だよなあ。ぐすたふくんも、興奮冷めやらず、でありました。
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