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2019年11月09日22:20

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関西アマオケの雄、マーラーを弾く・・・芦響定期

関東のアマオケのマーラーに当てられたぐすたふくん、やはり関西のアマオケのマーラーも聞かないと、ということで・・・・

西宮 兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール
芦屋交響楽団 第92回定期演奏会
湯浅 卓雄指揮 芦屋交響楽団
ソプラノ独唱 松原 みなみ
M. アーノルド/タム・オ・シャンター序曲 作品51
I. ストラヴィンスキー/カルタ遊び
G. マーラー/交響曲第4番 ト長調

芥川也寸志がその出自に関わった、東の新交響楽団、西の芦響。関西社会人アマオケの中では、ひとつ抜けた存在であることはおそらく間違いはない。そのことは、このプログラムの並びを見ても明らかで、普通のアマオケのプログラムではありえない選曲。

前半の二曲の中では、アーノルドがやっぱりこのオケの管楽器セクションの優秀さを示して余りある佳演。近代管弦楽のゴージャスさを余すところなく楽しませてくれます。昔、イギリス出身指揮者が常任(だったか?)で振っていたころ(名前が思い出せないけど)、ホルストのあまり知られていない管弦楽作品を結構取り上げていたことがあったが、その時もそれがとても魅力的であったことを思い出す。やはり、アマチュアといえども、歴史に紡がれた伝統、というものがあるんでしょうね。

ただ、ストラヴィンスキーは曲の取り留めなさも災いしてか、いまひとつ収れんしないもどかしさが募る。この曲、アマチュアにはかなりの難曲であることは聴いていてすぐにわかるのだが、その困難さを克服した先に、アーノルドのような演奏効果が待っているわけではないところがつらい。オケがさんざん頑張った割には、最後にえ?これで終わりなの?という和音がなって、当然のように拍手が惨憺たるものだったのには、同情を禁じえませんでしたね。

さてマーラーですが・・・・正直言って、4番という曲はアマチュアオケには荷が重い、ということを再認識しました。だから、この間のOB交響楽団の6番と比較するのは、芦響にはあまりに分が悪い。そんなもんで、そういう言説は厳に慎もうと思います。

あえて言うなら、おそらく、芦響以外のオケでこの曲をアマオケが取り上げても、どうしようもない結果になるんじゃないか、と思いました・・・・だって、この曲、ほとんどがpかPPと言っていいんだもん(聴いている方の体感的に)。ffなんて、きわめて限定的(マーラーなのに!)。だから、「pに力を籠められない」ようなレベルのアマチュアでは、どないもこないもなれへんで、だと思います。特に、最も美しく、最も重要で、最も感動的な第三楽章が。だから、ほんとに今日の芦響は大健闘。湯浅さんも、最善を尽くしたと思いますね。

その三楽章の中、残念ながら全ヴァイオリン群のH-Gisの5度の跳躍で開かれる天国の扉の向こうの響きは、ぞくぞくするほどのカタルシスに到達しなかったけれど、その前にPoco Adagioでヴィオラとセカンドヴァイオリンに回帰する旋律の時間は、今日の演奏の中で最高に美しかったと思います。

4楽章のソプラノを聴きながら、ああ、きっとマーラーは、ここで自分の母親が天国で幸せでいてくれることを、現生では得られなかった安寧のなかにいることを、心から祈っていたんだろう、この曲は実はそういう曲だったんじゃないか、そんな思いにとらわれたことを正直に告白しようと思います。

そんな演奏をくれた、芦響に感謝。
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コメント

  • mixiユーザー

    mixiユーザー2019年11月09日 22:28
    マーラーがこの曲をその人生の最後近くまで自分の近くに置き、改訂を何度も重ねたのは、子供である自分と、そして彼の母親の、この世での幸福とは言えない生が、彼岸においてはそうではないのだということを、どこまでも完全に近く確信したかったということなのかな、とも思いました。

    マーラーって、結局生涯を通じて、「母」を求めていたんでしょうね。

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