「運命」だけで良かったかも。
大阪 豊中市立文化芸術センター大ホール
鈴木 秀美指揮 日本センチュリー交響楽団
(コンサートマスター 後藤龍伸)
ヴァイオリン独奏 荒井 英治(日本センチュリー交響楽団首席客演コンサートマスター)
ハイドン:交響曲 第87番 イ長調 Hob.I:87
シューマン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 WoO 23
ベートーヴェン:交響曲 第5番 ハ短調 作品67 「運命」
2017年の京響で同じ「運命」を振ったときの記事が「オオサカ・トヨナカン・ハイドン・オーケストラは、このカメラータ・キョート・キタヤマの出現が、一夜限りであることに、ホッと胸をなでおろすが良かろう」というタイトルで、「シャープでとんがった「バリバリ・ピリオド」の超快速ベートーヴェン まで、カメレオンのようにその響きとスタイルを変幻自在に変えていく様は、見事・・・・なんてもんじゃないよなあ、なんともはや、あっけにとられる、と言った方が正しいかもしれない」とあるのだが、まさか二年後に当のハイドン・オーケストラで、再度トンがった「運命」を聴くことになろうとは。
鈴木さんの「運命」は、リズムのヴィヴィッドさが素晴らしいんですよ。そして、エッジの効いたアクセントがさらなる躍動感を産む。この爽快感は、何にも替えがたい。フルリピートでも、ちっとも長く感じないです。この演奏に関しては、豊中名曲の通常グレードをはるかに凌駕してました。
ハイドンも、ピリオド演奏でありつつ、重い音でしっかりと鳴らした聞き応えのある演奏。ただ、曲の魅力というともう一声というこの曲を、フルリピートでやるにはちょっと長かったかも。
シューマンが期待はずれで・・・曲自体が崩壊しているものだから、これを聞かせるところまで持ってくるのは至難の業、と聴いて思いました。ソリストの荒井さんも、オケも双方持て余し気味の感あり。聴いてて辛かったです。
しかし今年度の豊中名曲はグレードが高い!次も行けたらなあ。
追記:運命が終わって真っ先にセカンドの最後列に鈴木さんが向かうので何だろうと思ったら、荒井さんがそこで弾いてたんですね。びっくり。二人とも、好い人だなあ。
ログインしてコメントを確認・投稿する