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2018年12月12日12:56

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読書紹介1784●「ステップファザー・ステップ」

●「ステップファザー・ステップ」 宮部みゆき著 講談社 93年版 1400円
 主人公の俺は30代。プロの窃盗屋だが、有る所から盗っても無い所(貧乏人)からは盗らない。元締めの柳瀬の親父は80代で、廃業した元弁護士で情報屋。稼いだ金は、親父と折半する。親父はその金を、世の為人の為になる仕事(金にならない)をしている法律事務所・不動産屋・病院・無認可の託児所などに配当として配っている。親父には、俺の他にもプロの窃盗屋がいるみたいだが、顔を合わせたことはない。
 親父の情報で俺は郊外の新興住宅地に出かけた。そこに、遠い親族から思いもかけず2億円もの相続を受け、家を建てた34歳の独身女性がいるのだ。ところが、この家のセキュリティーが完璧だった。そこで、隣家から屋根に登って侵入を企てたが、その最中に雷に当たって落下。その隣家の中・1の双子に助けられる羽目に。
 隣家の父母は、同時期にそれぞれが駆け落ちをし、双子は遺棄児童となっていたのだ。ということで俺は、助けられたかわりに双子の「お父さん」にさせられた。窃盗屋を親にするならと、双子にも手伝わせて隣家に忍び入ると、隣家ではとんでもないことが起こっていた・・・。という物語。
 むりやり父親にされて、双子の父母会に出席させられたりしながら、本書では7話の物語が進行するのだ。中・1の双子の、あどけないが悪賢いふるまいと、窃盗屋との心の交流が描かれるのでありました。

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