精霊「旧車に宿りし」

冬の晴れ間、その時期としては気温も高めの予報が出たある日、久しぶりのぶりの軒先ガレージを決心した。

以前から、壊れたまんまで置きっぱなしになっているバイクがずっと気がかりでしようがなかったが、ここで一気に決着を付けようじゃないか。




放置していたのには理由がある。

以前、不具合の原因になっている部品を外そうとした時に、その部品を固定しているネジをナメてしまった。

そのため、その部品を取り外すには、一旦車体からエンジンを外して、専用工具でそのネジを取り外さなければならないという大掛かりな作業が必要となった。

そういう手間がかかる作業をじっくりできる日を待っていて、約２年間が経過してしまったのだ。




インターネットでいろいろ調べて、通販して買った専用工具（インパクトドライバー）さん、頼りにしてますからお願いしますよお。

朝から車体を分解し始めて、昼前頃にエンジンが取り外しできた。

一旦、お昼休憩をはさみ、インパクトドライバーで溝をナメてしまったネジを外す作業を実施する。

インパクトドライバーの頭をハンマーでガンガン殴りつける。

ガチーン　ガチーン　ガチーン　ガチーン　ガチーン　ガチーン

2個あるネジうち、片方はすぐに外れたんだけど、もう片方のほうが微動だにしない。

ガチーン　ガチーン　ガチーン　ガチーン　ガチーン　ガチーン

永遠にこの作業を続けなければならないのだろうか、それともこの方法はあきらめて別の手段を検討すべきなのだろうか、なんとも悲しくなってきた。

ガチーン　ガチーン　ガチーン　ガチーン　コチーン　コチーン

んっ、なんか手ごたえが変わったな。




んごおおおおおっ、ネジが外れたああああああああ。

これでやっと故障の原因だった部品の交換ができるー。

すげぇ気持ち良くなる汁が脳内で分泌されてるのが分かるー。




この後は部品を交換して、新しいネジに取り換えて、分解してきた手順を逆に作業して組み立てていく。

エンジンを載せ終わった時は１５時前くらいだったので、日没も早いしその日の作業はこれで終了。

次はまた日を改めて、いよいよ燃料を注入し、バッテリーを繋いで、エンジン始動の確認である。

機械いじりって、こうやって魂を込めて作業していくので、どうしても古いバイクや車をいつまでも手放せなくなっちゃうんだよなあ。




※このカードの中でひらめきを感じたものを一枚選んでください







※78枚のカードに宿る精霊たちが次の内容で選んでくれた貴方をしばらく守護します。お守りを持つように選んだカードを意識の奥に沈めておくとよいでしょう。

左（ペンタクルの９　リバース）：自分意見に固執してあと一歩が及ばず期待通りの成果を得られないことになりそうなので周囲の意見に耳を傾ける謙虚さを常に思い起こさせる（サポート弱）

中（剣のクイーン）：相手の気持ちや心のうちが良く聞こえてくるので発言の説得力が高まり自身の言葉に大きな影響力が出ることを自覚させる（サポート強）

右（ペンタクルの１０）：収穫の時期となり自分だけでなくその恩恵を周囲にも振りまくほどにあふれる恵みを次の糧にするよう思いやりを芽生えさせる（サポート中）