大阪ミナミ、夜の10時半。
もうその日に自宅に帰れる手段は無い。
何度も繰り返しているシチュエーションなので、いつものとおりネットカフェで夜を明かす準備をする。
といってもブースで食べるお菓子とパンを、コンビニで買うくらいのもんだ。
ソフトクリーム食べ放題がついているネットカフェもあるのだが、いつも利用している店には無いので、その日はアイスも買っておいた。
行きつけのネットカフェのビルの入り口を見ると、なにやらドアが段ボールでふさがれている。
近づいてよく見ると張り紙が一枚。
『閉店しました』
わーお。アイスが溶けちゃう。
今夜は別の寝床を探さなきゃならないのか・・・、ふー。
それにしても約2年間通い続けたネットカフェがいきなり潰れてるとは。
確かに、値段は安かったんだけれど、サービスや衛生的にはワンランク下だったのは否めない。
それでも連休とか夜中になると、席が埋まってたりしてたから、潰れるとは思わなかったんだけどなあ。
大阪ミナミ(難波)には相変わらず外国人旅行者が多く、ホテルや民泊などを都合よく取るのは難しい。
そんな中、見つけた穴場スポットだったのに、今度からは、いや、閉店してるのが分かったその時から、別の居場所を探さなくてはならない。
いくつか選択肢はあるが、突発性とコスパからいえば、やはりネットカフェになってしまう。
結局その日は、近くにある同系列のネットカフェに身を寄せた。
そこは立地場所もサービスも良く、さらに今まで利用していた店よりも清潔感がある。
ついでにソフトクリームの食べ放題も付いている。
それゆえ、料金が高いのと、連休や深夜になると席が埋まってしまう可能性が高いのが難点だ。
禁煙フラットブースの空きが無く、喫煙フロアのブースとなってしまったのが残念だったが、とりあえず席は取れてよかった。
今後ミナミで夜を明かす場合は、居場所の確保が厳しくなることを覚悟しなくてはならない。
新しいところを開拓するか、金で解決するか、どちらにしても気が重い。
そんな不安も相まって、アイス食べ放題なのに、わざわざ購入してきたアイスを食べて感じる空気が寒い。
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