思えば、ただのアニメ好きの子供から、「アニオタ」という人種に近づきつつあった頃。
その頃はまだ「アニメが人間の手で作られている」という事を
深く認識しておらず、「完璧」を信じて疑わなかった純真無垢なHN。
そのHNに
「アニメは人間の手で作られている」
「この世(アニメ)に完璧なものは存在しない」
「アニメの世界には『作画崩壊』というものが存在する」という現実を
HNが初めて体感したのがこの『天空戦記シュラト』だったのではないだろうか。
当時大好きなアニメだったシュラト。まぁいわゆる「聖闘士星矢モノ」だけど、
梵字とかインド神話とか、その東洋の神秘的世界観も魅力のひとつだった。
キャラクターもみな魅力たっぷりで、特に自分が好きだったのは、
オカマ属性のレイガ(w)。その後、音楽好きになるHNが
ヴィジュアル系にハマったのも納得のキャラ選だ。
そんな大好きなアニメで突如作画崩壊が始まった時の衝撃と絶望は、
美しいものが大好きな純真無垢な子供が受け止めるにはあまりにも大きすぎた。
そんなトラウマアニメを最近ひょんなことから観る機会があってね。
まぁ子供の頃の記憶なんて大袈裟に脚色されてる事もあるからね。
むしろ現在の無意味にゆらゆらする、セル画じゃないアニメには
抵抗があるくらいの現在のHNだから、子供の頃と印象はまた違うだろう。
結果、印象は違った。
面白すぎるほどに崩壊しまくっていた。
今見ても不自然すぎるくらいに動きがカクカクだ。
一昔前のGIFか?ってくらいに。もはやGIFの方が滑らかだ。
キャラの顔が全くと言っていいほど原型をとどめていない回が多い。
たまのドアップでキャラの目がイってる。
必死の岩登りの途中で突如「瞬間移動」を繰り返す。
喋ってるヤツがいるのに誰もが口を閉ざしたまま。
起き上がる仕草が倒れたそのままの姿勢で90°回転。
もはや体型すら4頭身くらいの時がある。
これはもはや、めちゃくちゃオモロイ。
特にキャラの顔の崩壊がひどい。
全員まとめて『ギャグマンガ日和』だ。
美形キャラ揃いで、女子受け率が高いアニメが
揃いも揃って全員「ギャグマンガ日和」なんだ。
最終回の前話のキャラが『ギャグマンガ日和』だったかと思えば、
最終回のキャラデザはまるで「麻宮騎亜」だ。
子供時代にHNが思っていた以上にひどかった。
子供の頃のトラウマなんか、とても素敵なスイートメモリーだった。
まぁ後で色々調べてみたら、後半から海外への外注が多かったらしいね。
なんか「なるほどね」と思ってしまった。
それだけ日本の基準が高いということの証だね。
とにかく、そんな衝撃を子供時代に受けてからは、好きなアニメを見ても
「今回の作画は好き」とか「このチームの絵は苦手」とか、
なんとも生意気な見方をしてしまう腐ったオタクになってしまいましたがね。
天空戦記シュラト。
おすすめです。
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