mixiユーザー(id:27356478)

2019年10月15日11:16

129 view

今度こそラグビー黒書の時代を乗り越えて

ついにエース福岡堅樹が大爆発。歴史的勝利に「すべて捧げてきた」
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=109&from=diary&id=5825897

ちょっとした日本のラグビーの歴史のお話。
つぶやきで大量につぶやいたので、編集して日記にした。

スコットランドと日本は因縁がある。

両国の戦績を見て、今回の対戦前、日本の1勝10敗だったというのを覚えているだろうか。

1勝をあげたのがいつかというと、1989年のことだ。5月のラグビーをやるには暑い時季に強化試合にスコットランドを招待し、公式のテストマッチにした。

ここで日本は「歴史的勝利」を挙げる。

季節に無理があるだろうとか、スコットランドは主力をブリティッシュ・ライオンズの南ア遠征に取られていただの、いろいろあったのだが、日本は抜群のスクラムの安定を見せ、セットプレーを起点に見事な展開ラグビーをみせ、28-21で勝利した。トライ数も5-1と圧倒した(当時はまだトライが4点)

これは、91年の第二回W杯に弾みをつけた。いや、予選プールは敗退を重ねたのだが、重量FWでそれなりに評価の高かったジンバブエには圧勝した。

これがワールドカップでの第1勝目である。

そして、この大会で日本で最もトライゲッターとなった吉田義人がベスト15選手に選出されるほどだった。

日本ラグビー1度目のピークだった。

そうレベルがちょっと低いが、そこが一つの小さな山であり、そこから転げ落ちた。

予兆は国内リーグにあった。

時はあたかも神戸製鋼の全盛期だった。だが、日本選手権がダメになった。社会人のレベルがあがりすぎ、大学生たちのチームは神戸製鋼に翻弄されるばかりになった。

レベルが上がったのいいのだが、社会人リーグのなかでも神戸製綱が強くなり過ぎ、7連覇の間に「三洋とマツダ以外、勝つ気がねえだろ」とう状況になってしまった。

マツダは司令塔ミルンのドロップゴールを武器に、三洋は神戸製鋼に学生時代に苦杯をなめさせられたトンガ出身者を軸にする強力FWで、何とか神戸製鋼に抗っていたが、リーグ全体の覇気があがらなかった。

ただ、マツダの戦力低下が否めなくなったころ、東芝府中とサントリーが強くなった。これも大学時代に神戸製綱に敗退してきた学生たちが強くなり東芝府中は松田、サントリーは永友、清宮といった名選手たちの活躍もあって、神製と三洋と4強を形成した。

オーストラリア流のランニングラグビーが流行して、見ていても楽しいラグビーだったが……学生たちはそれにも乗れず、結局、実業団VS学生という図式から、トップリーグをつくろうという方向へと時代は流れた。

だが、期待はすぐに潰えた。

国際舞台では素人くさい協会の運営のおかげで暗黒時代に突入した。宿沢、平尾以外の指導者の方向性も迷走した。選手もプロ意識に欠けていた。宿沢、平尾でも勝てなくなった。

W杯のアジア予選では日本は勝てる。無双といってもいい。予選ができた第2回から招待国特権およびベスト12特権のない前回まで、日本は予選を勝ち抜いての出場国なのだ。だが、アジアのレベルが低すぎるのだ。15人制では韓国がせいぜいアジア大会で気を吐いたくらい。

だが、本戦ではどうにもダメな時期が長すぎた。多分、切磋琢磨する相手が近くにいないと言うのが致命的だったのだろう。

第3回におけるオールブラックス戦での国辱的大敗……17対145……『スクールウォーズ』だったら「お前ら悔しくないのか!」と怒鳴られてぶん殴られるほどの大敗だ。この大敗までの間の日本のラグビーの凋落ぶりを告発する『ラグビー黒書』という弾劾本も出た。

だが、代表チームの素人くささは抜けず、W杯に出ても勝てず、強豪に国辱的スコアで負けるのは当たり前。米国やカナダと引き分けるのが精いっぱいな時代が続く。

エディさんがチーム改革を激しくやっているといっても、初戦の相手が南アと聞いて、何も期待していなかったのが4年前のことだ。本当に何の期待してなかったよ。録画さえわすれていた。勝てるわけがねえだろ、南アに……だが、ニュースは「歴史的勝利」を謳い、夢かと思った。

日テレが急遽、録画放送してくれたよかった。本当に信じられない逆転劇。スコットランドには大敗したが、米国・サモアには大勝で、発展途上ではなくても、強さを本当に感じさせてくれた。

だが予選プール敗退。

だが、今ならわかる。3勝して決勝に出れないスコットランド戦での大敗は、今日の跳躍台だったのだ。

本当に今の代表は強い。弱いころの代表を知ってるから言える。壮行試合の南ア戦の敗退を見ていても……トーナメントでの南ア戦は、かなり勝負になると期待している。

スコットランド戦での2勝目というのは、日本ラグビーの凋落と復活・大進歩の奇跡の象徴なんだよね。こうしてみると。

そして、両国には因縁が積み上がった。

「日本が初めてIRB8か国に勝ったのはスコットランド戦」
「最近の世界ランクで安定のIRB8か国のスコットランドを引きずりおろし、日本がベスト8に」
「日本がIRB8か国から複数勝利したのは今回のスコットランド戦が初」
「おかげで日本は予選プールを勝ち抜き」
「おかげでスコットランドは2度目の予選プール敗退」……
(IRBというのは、ブリテン3国、アイルランド、フランスに、ニュージーランド、オーストラリア、南アを加えた、インターナショナル・ラグビー・ボードの略)

ただし、前回W杯の
「スコットランドが日本に大勝し、3勝で予選プール敗退の屈辱を舐めさせる」
もある。
盤外戦でも
「スコットランド協会、日本戦中止なら訴訟も辞さずと脅迫」
もwwww

これから、スコットランドと名勝負数え歌とプロレスのようなアングルが積み重なる関係になっていけばいいんだろうなあ……そうなると一ファンとしては嬉しい。

スコットランドは、日本の強さを測るバロメーターで見たいなもの……になると面白いとねw
2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する