雉も鳴かずば撃たれまいに

人智を超えた何ものかの正体を口にしたから、父ちゃんが人柱にされてしまった。

いや、娘は父ちゃんを犠牲に自ら伝説となったのだ。

芥川龍之介「地獄変」だ。

俺自身が人智を超えた何ものかだ。

父ちゃんが人柱にされた時点で娘は父ちゃんの後を追っても良かった。むしろその方が幸せだったかもしれない。だが、娘は父ちゃんを犠牲に自らが人智を超えた何ものかである事を証明した。

いい奴ほど早く亡くなる。人智を超えた何ものかは、いい奴か悪い奴かで言ったら、間違いなく悪い奴だ。さっさと東北地方の高校に、甲子園で優勝させてやれよ。

父ちゃんが人柱になった後に娘が生きた意味は？雉を抱いて娘はどこへ消えたのだろうか。現代だったらソープ嬢とかになってそうだけど。

間違いなく、彼女が生きたエネルギー源は復讐心だろう。ソープ嬢たちは何に対する復讐心をエネルギー源にしているのだろう。崇徳上皇のエネルギー源は天皇家への復讐心である。天皇家自体が途轍もなく大きく強い台風...いや、人智を超えた何ものかだから、そいつを未来永劫「民をもって皇となし、皇をもって民となさん」なんて、どんだけ凄まじいんだよ。そのレベルではないかもしれないが、俺も復讐心をエネルギー源に生きている。そうでなきゃ28歳まで生きてない。ロックやってると27歳で死ぬってな。

我々が人智を超えた何ものかである場合は、28歳を超えたロッカーだろうな。

ノエルギャラガー曰く、ロックとロックンロールは違うらしい。ロールできるかが大事なんだよとのこと。ロールは快楽だろうな。死んだら快楽が終わっちゃうから。
ロックからはシヴァ神的破壊と再生を感じる。南インドの歴史で言うとシャイヴァシッダーンタである。

愛や希望や夢はパワーではない。妬み嫉み欲望が人のパワーだという事実がある。それより大きなパワーは復讐心だ。

フランツボナパルタ...私は許さない。あなたを決して許さない。私が死んでも私の中でどんどん大きくなっていくこの子たちが、必ずあなたに復讐する。