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2020年06月01日21:27

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医者になるまでなってから 〜無駄な一浪時代〜

 晴れて浪人生となった俺は、代々木ゼミナールに通うことになった。
 一浪は「いちろう」ではなく「ひとなみ」と読む、とはよく言ったものだ。もちろん当時の話ね。
 1年間真面目に勉強すれば何とかなるだろう、なんて甘い期待を抱いていたのは最初だけ。
 高校時代は完全に勉強癖がなくなっていた俺、一浪していきなり変われるはずがないのだった・・・
 予備校に入っても途中からさぼり癖が出てしまい、ホントに医学部目指す浪人生とは思えないくらいだらけてしまったのだ。
 危機感ゼロ、このままじゃ二浪突入は当たり前、という極めて不真面目な予備校生活。
 勉強もせず何をしてたのか、はっきり覚えてないんだが意味もなく渋谷の街をブラブラしていたような気が・・・
 
 渋谷で思い出した、一つだけこんな経験しちゃったよ。

 確か道玄坂あたりを歩いていた時、ナントばったり高校時代の同級生数人と鉢合わせてしまったことがあってね。
 そいつらは推薦で上の大学へ進学し、ピカピカの大学1年生。
 かたや俺は予備校生。
 俺としてはとっても気まずくて、気付かないふりをしたかったんだが、その前に相手が俺に気付いちゃったよ。
 まあ、目の前にいるんだから当然だけど。
 俺「(あ、こいつら、まさかこんなとこで会うなんて、嫌だなあ)」
 同級生A「あ!!おい!○○←俺の名前 だ!」
 同級生B「おー!久し振り!!元気かあ?」
 
 俺は気まずい雰囲気を押し殺して、なんとかと久し振りと挨拶を交わしたよ。
 幸いそいつらは、俺の今のことについてあまり聞いてくることはなくて、懐かしいなあ、みたいな感じでフランクに話してきてくれて、まあホッとした。
 
 それ以来、高校時代の奴らと会うことは一度もない。
 
 そんなこんなでとにかくほとんど勉強することなく、無駄に1年が過ぎて行ってしまったのであった。
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