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2019年10月21日09:27

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本棚208『信州光彩』須ヶ原光弘 (文一総合出版)

 信州の四季を切り取った写真集。多くの名峰が聳え立つ信州は、可憐な高山植物に満ちた「花の王国」でもある。花々が咲き乱れる春·夏から、錦繍の秋、静寂の冬へと自然の時は連綿と移ろってゆく。
 白樺の純林の白が、立ちこめる霧の白へと溶けていく中、アクセントのように一本の紅葉の朱がぽっと輝く。夢幻の世界に誘うような写真に、思わず溜息が漏れる。
 今年の夏、久しぶりに訪れた上高地を想い出す。神々しいまでの威容を誇る穂高連峰と、手を浸すと白藍色に染まっていまいそうな清冽な梓川の流れが目を閉じると浮かび上がる。
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