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2020年03月31日14:30

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「草野球」

憂鬱な日々が続いています。
そこで、『完本コーヒーカップの耳』(朝日新聞出版刊)の中から笑い話を紹介してゆきましょう。
『完本コーヒーカップの耳』に収められているのは、「おもしろうて やがてかなしき 鵜舟かな」(芭蕉)と評されるように、大体が泣き笑いなのですが、
中には笑えるだけのものもあります。
そのような作品を順次載せて行きたいと思います。
今日はこれ。

  「草野球」
昭和40年ごろやったかなあ。天王寺公園で草野球やりよったんや。
そしたら仕事にあぶれた日雇いのおっちゃんらが よおけ見物に来よるねん。
そのヤジがまたうるさいんや。
エラーなんかしたら「こらーっ なにさらしとんじゃ!」ゆうて本気で怒りよるねん。
三振したら 別のおっちゃんが「しっかり打たんかえっワレーッ!」ゆうて これも本気や。
殴られるんかと思たで。俺らより熱うなっとんねん。
後でわかったけど あのおっちゃんら 俺らの野球に金賭けとったんや。(助代正夫さん)
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