〈今日の朝刊の地方欄〉
以前にもつぶやきましたっけ?
杉原千畝氏が脚光を浴びる以前に、ユダヤ人救出に尽力された方として知られた方がいた・・・と思う。
なぜなら小5か6年生の頃だったか、よく行く平野区の図書館でそれについて書かれた本を読んだのをよく憶えているから。
1938年(昭和13年)、ナチスの迫害を逃れようとしたユダヤ人達がシベリア経由で満州まで到達したものの、越境手続きが許されず足止めされてしまっていた。それを救ったのが、当時ハルビンの特務機関長だった樋口季一郎。彼の働きかけで許可され、以降も多くのユダヤ人がこのルートを利用した。
当時のドイツは日本と半ば同盟していたので、それに強く抗議し、彼が槍玉に上がったものの、それに全く怯むことはなかった・・・などなど。
『人類愛に生きた将軍』というタイトルもよく憶えている。
調べてみれば、たしかにあった。相良俊輔という作家が書かれた児童書で発刊が76年だから、当時出たばかりの本だったわけだ(残念ながら本体画像は見当たらず。相良氏は後にノンフィクションとして新しく書き下ろされたらしい)
だから杉原氏が注目されたのと逆に埋もれてしまった感があって、いささか残念に思ったものだ。
失礼ながら、ちょっと歯の浮くようなタイトルからして誇張された美談なのかな?と思ったけど、さにあらず。調べてみれば、樋口将軍の関連書籍は意外にたくさん出ていから、歴史的にも認められてるようだし、実は彼にはもうひとつの功績がある。
北海道を力づくで占領しようと、ソ連軍は8月15日以降も休戦せずに千島列島に押しかけてきたが、その迎撃を指揮し、阻止したのも彼。
アタマにきたソ連は彼を戦犯として逮捕しようとするが、在米ユダヤ人達の大きな働きかけで米国が彼を守った、とも。
〈10年前の新聞〉
実はつい先日、半藤一利さんの歴史本を読み終えたばかりなのですが、戦前戦中は政府も軍部もロクでもない連中ばかりだったのが露わだっただけに、こういう傑物も居られたのだなと。
子供時分の記憶を思い出して、いささかカタい話になりました。
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