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2020年06月06日18:54

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親はやっぱり反面教師?( 『純喫茶 磯辺』 2008年 )

《30日映画チャレンジ、Day5:自分の憧れの職業に就いているキャラクターが登場する映画》

それは・・・喫茶店のマスター(笑)
何気にカッコよくて、しかも我が道を行くようなイメージもあったりして、ひそかに憧れていました。

カフェ好きというのもあるし、僕がmixiに入るきっかけを与えてくださったのもそういう方。その「V亀さん」もエロかっこいい兄さんでした(笑)

堀内隆志さんという、鎌倉でカフェを営まれている方がいる。
FM横浜の日曜朝番組で知ったのだけど、この堀内マスター、本を出すほどのブラジル音楽のマニアにしてプロレスファン。もちろんコーヒーのスペシャリストで、自分好みの豆を買い付けるためにわざわざ南米に赴き、日々のコーヒー研究にも邁進されてられる。お人柄も穏やか。
うわぁ〜いいなあ。こんな人になれたらなぁ〜、などと齢50になんなんとするオッサンがこぼすのも、なんともたわいないものなのですが。

だけど、昔から何度妄想したかわからない。もちろん本気ならば実現はできただろう。でもこのズボラな性格と拙い味覚ではやっぱり無理だ・・・と諦めてる時点で、やっぱり経営する資格なんて無いか。
どんな分野に限らず、やりたい事をひとまず立ち上げて、そこから一所懸命励むことが真のプロなんだとあらためて思う。

些か「ショッぱい」話で失礼しました。この映画で喫茶店開業に乗り出す渡辺裕次郎(宮迫博之)、彼もまたカフェのマスターにひそかに憧れたのか、とつぜん転がり込んだ父の遺産をチャンスとして始めたのだけど、何事にもだらしない性格だから、飲食店で「やってはいけない」ことをことごとくしでかしてしまう。見ているこっちも情けなくなってくるほど。
当然ながら、あっという間に経営は迷走。そんな店を手伝わされたのが高校生の一人娘の咲子(仲里依紗) 実は裕次郎は妻と離婚していて、咲子はお父さんと二人暮らし。振り回される彼女の眼差しで物語が語られていくというもの。

コメディなのだけど、良質のエンタメ小説を読むような味わいすら感じるほどで、単なるドタバタだけじゃなしに、ちょっと危うかったり、切ないところもしっかり見せてくれる。
前者は善悪定からない、ちゃらんぽらんな女を演じる麻生久美子。それまでの彼女のイメージとは全く違う役どころだけに面白い。
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後者は咲子の母親役の濱田マリ。度々お父さんに呆れる咲子は、寂しい思いが湧いてくるとお母さんに会いに行く。しかしある日彼女は言う。「ワタシにはワタシの生活があるんだから。もうあんまり来ちゃダメよ」とやんわり釘を刺すのである。この場面にホロリとさせられた。
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その、仲里依紗のチャーミングさは、もう言うまでもありません。というか、彼女のための映画と言っていいくらい💕
でももう、あれから12年も経ったのか、と思うと、まさに光陰矢の如し。

こんなにいい加減な店だから閑古鳥が・・・というわけではなく、逆に変な客ばかり付いてしまうのにも笑ってしまう。
その筆頭がミッキー・カーチス。無言で煙草を吸うだけの怪しいオヤジなのだけど、これがたまらなくおかしいんです。これはぜひとも観ていただきたい。

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【予告編】https://youtu.be/OqmyGBKbrJs

この08年というのは、自分にとっては邦画の空前の当たり年でした。当時の映画/読書日記を見直すと、ベストワンが『おくりびと』で、この映画は三傑漏れの次点だった。それだけ好作がひしめいていた証ですね。



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