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2019年06月26日17:10

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童心に還るひと時 ( 「GP story」の3冊 )

ロータス79、ティレルP34、ウルフWR1

いやぁ〜! やっぱりこの時代の「エフワン」が面白かったなぁ〜!
なんて悦に入るのも、おこがましいか?
なにしろ当時は子供時分だったからグランプリの詳しいことまでは理解しておらず、半ば後追いですものね。

でも、そのカッコ良さに痺れたのはまぎれもない記憶。
なによりもそのフォルムが解りやすい。これが「ガキンチョ」であっても心を掴まされる理由だと思う。
カーデザイナーの由良拓也さんがずいぶん以前に「真にカッコいいレースカーは、子供でも画用紙にその絵が描けるくらい解り易いのがベスト」と仰られていたが、まさにその通りだと思う
返す刀で由良さん「今のF1は空気の行き所がなくなって、カタチがグニャグニャしてしまっているし、あちこちに角も生やして、もうダメじゃないか・・・」というのにも同意。
スポンサーステッカーをベタベタ貼ってない、シンプルなカラーリングも然り。

フォト


この3車が一堂に会した時期がある。それは1977年。そう、富士で二度目のGPが開催され、名作漫画『赤いペガサス』の舞台にもなった年。
それが相次いで発売されたのだから、なんという心憎い計らいか。
しかもこの3台は、偶然にも似たような経緯を辿っている。
ひとつは、当時としては画期的な発想を打ち出していた。
ロータスは「グランドエフェクト」、ティレルは6輪車、ウルフはウェッジシェイプを極限まで滑らかにした洗練度。
そして、登場した初年度は狙い通りの成果を出したものの、翌年から急激に失速したのも同じ。ウルフなどデビュー戦でいきなり優勝する快挙を達成(F1では現時点でで3度だけ)しながら、2年後に解散している。
今も昔もF1はそれだけ「技術サバイバル」が激しい世界だったのですね。

フォト


三栄書房からシリーズ化されている旧レーサーのアルバムアンソロジーは二輪レーサーの「Racers」、ラリーの「Rally Cars」、そしてこの「GP story」。
どれも充実したラインナップなのだけど、個人的には車種によって偏った好みがあるから、購入するのも限られているのですが(僕は「王道」マシンよりマイナーなのが好み。笑)
しかしどれもが豊富な写真と関係者のインタビュー、テクニカルな考証、ディテールの変遷などあらゆる面から目を向けた構成の良さは変わらない。なによりも素晴らしい統一感をもたらしているのが大塚克氏の見事なイラスト!

フォト


僕として今3冊の読みどころは、ティレルP34は森脇基恭さんの「どうして6輪車?その限界」の解説、ロータスはグランドエフェクトに必要な「スカート」の変遷。ウルフは膨大なインタビュー数、そして何と、スーパカーマニア垂涎の「ウォルターウルフ仕様カウンタック」についても。
ティレルの変なオマケは余計だったけど(笑)

レビュー評価は、ちょっと奢って、全て★★★★

ヒストリックイベントでのロータス79🏎
https://youtu.be/KvLM2K-DEn8


1976年。モナコを走るティレルP34のパトリック・ドゥパイエ🏎
https://youtu.be/KvLM2K-DEn8


40年ぶりに富士を走るウルフWR1🏎
https://youtu.be/V8xvOLTciAk


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