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2020年02月20日08:17

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oshoの自叙伝ゴールデン・チャイルドフッドから




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oshoの自叙伝ゴールデン・チャイルドフッドから






私が生まれたあの小さな村のことをまた思い出した。

まず最初に、存在がなぜあの小さな村を選んだのかは説明できない。

それはそうであるべきだったのだ。

その村は美しかった。

私は遠く広く旅をしてきた。

だがあれと同じ美しさには、一度も出会ったことがない。

人はけっして二度と同じものに出会うことはない。

ものごとは来てはまた去る。


だがそれはけっして同じではない。

私には今でもあの小さな村が見える。

池のほとりのほんの数軒の小屋、そして私が遊んだ2,3本の高い樹。

その村には学校はなかった。

それはたいして重要なことではない。

なぜなら私は9年近く無教育のままだったが、

その期間こそ、まさに人を形作る年令だったからだ。


その後では、たとえ試みてももう教育されることはできない。

だからある意味では私はいまだに無教育だ。

もっとも学位はいくつも持っているがね。

私はラスキンの有名な本『この最後の者に』を読んだことがある。

そしてそれを読んでいる時、私はあの村のことを思い出していた。

『この最後の者に』・・・あの村はいまだに変わっていない。

その村につながる道はないし、鉄道も通っていない。

ほとんど50年後の今もなお、郵便局もなければ警察署もなく、

医者もいない。

実際あの村では、誰も病気にならない。


それほどに純粋で、それほどに汚されていない。

あの村には鉄道を見たこともなく、

いったいそれはどんな姿のものかと不思議がっている人々、

バスや自動車でさえ見たことがない人々がいるのを私は知っている。

彼らは一度も村を離れたことがない。

彼らは実に至福に満ちて、静かに生活している。

ふっと今こんなことを思い出したよ・・・。

ある美しい女の人が水辺にやって来る。

あたりに誰もいないのを見て彼女は服を脱ぐ。

彼女が今まさに水に入ろうとすると、

ひとりの老人が彼女を止めてこう言う。

「奥さん、私は村の警官です。

ここから水に入って泳ぐことは禁じられているのです」

「ではなぜ、私が服を脱ぐのを止めてはくださらなかったのですか?」

とその女の人はとまどって言う。

その老人は目に涙を浮かべて笑いに笑う。

彼は言う。

「服を脱ぐことは禁止されていないのでね。

それで樹の蔭で待っていたんですよ!」


すばらしい村人・・・、あの村にはそういう種類の人々が住んでいた。

淳朴な人々だ・・・。

その村は小さな丘に取り囲まれていた。

そしてそこには小さな池があった。

芭蕉の他は誰もあの池を描写することはできなかった。

彼とてもあの池を描写はしない。

 
 彼はただ言う。

 

   古池や 蛙飛びこむ 水のおと



これが描写と言えるかね?

池はただ言及されているだけだ。

蛙もそうだ。

池あるいは蛙の描写はない・・・そして水の音! 


その村には古池があった。

とても古い。

そして非常に古い樹々がそれを取り囲んでいた。

多分それは何百年という樹齢だろう。

そしてそのまわり一帯に美しい岩・・・。

そしてもちろん蛙が飛び込んだ。

日がな一日その「水の音」を聞くことができた。

何度も何度も・・・。蛙が飛び込むその音は、

本当にあたりを覆う静けさを際立たせた。

 その音は静けさをより豊かに、より意味のあるものにした。


    これが芭蕉の美だ。


彼は何かを、実際に描写することなく描写することができた。

彼は言葉で触れることなく何かを言うことができた。

「水の音」さあ、これが言葉と言えるかね?

どんな言葉も、古池に飛び込む蛙の音を充分に賞美することはできない。

だが芭蕉はそれを賞美した。

私は芭蕉ではない。

そしてあの村には芭蕉が必要だった。

多分彼なら美しいスケッチを、絵を、

そして俳句を作ったことだろう・・・。

私はあの村については何ひとつしていない。

お前たちは不思議に思うだろう。

私はあそこを再び訪れてすらいない。一度で充分だ。

私は同じ場所にけっして二度とは行かない。

私にとっては二番目という数は存在しない。

私はたくさんの村、たくさんの町を後にした。

けっして二度と戻ることはなかった。

ひとたび過ぎ去れば永遠に過ぎ去る。

それが私のやり方だ。


だから私はあの村にも戻っていない。


村の人たちが、少なくとももう一度だけ来るようにと


私にことづてを送って来たことがある。



私はその便りを持って来た者を介して彼らに伝えた。



「私はすでに一度あそこにいたことがある。




二度目というのは私のやり方ではない」と。



だが、あの古池の静けさは私のなかに残っている・・・。




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