1980年代のテレビ放送視聴から、30年ぶりくらいに観る。
1976年に発表された小説の映画化で、
戦後、ナチの残党が南米に逃げて、ヒトラーのクローンをつくろうとする計画を
ユダヤ人のナチハンターが阻止しようとする話、、
かなり無茶な話なので、アメリカではそれほどヒットせずに、
日本では劇場公開されてないが、テレビでは放送されて。
あらすじは、端折るが、
このクローン人間の話を、桂文珍さんが、80年代に落語にして、
吉本興業の当時の会長、林 正之助のクローン人間を大量に作って、そこら中
林庄之助がいて、笑って(物まね、で)いる、
というSF噺を作って喋っていたら、林庄之助(高齢の頃)にすごく気に入られ、
宗右衛門町の、屋内に能舞台がある大きな料亭に招かれ、
そこで、知り合いの関西の企業の社長さんを林庄之助がたくさん連れてきて、
おもろいから聴いてくれ、と
一席設けたそうで。
林庄之助に個人的に気に入られる芸の持ち主は
当時は、いくよくるよ、くらいで、
いくら世間では受けてても芸人と言うのは会社の商品だとしか思わなかった会長に
呼び出されて、本人の前でやると言うのは、文珍さんも周りもすごく驚いたとかで、
自分のクローンがたくさんいる(この世に残る)ことを
廻りに「な、おもろいやろ、おもろいやろ」と吹聴していたそうで。
、、、
この映画の中では、、まだ元気な頃のヒトラーに一人の医者(主人公)が
提案して、ヒトラーは喜んで自分の細胞を取らせた設定なので、
独裁者とか、でかい企業の創業者とかは、やっぱり同じなのかもしれない。
その計画を知ったナチ狩りの男が動き出して、という流れで。
ーーー
出てる俳優が豪華すぎ。
ヨーゼフ・メンゲレ(医者) - グレゴリー・ペック
エズラ・リーベルマン(ナチハンター) - ローレンス・オリヴィエ
エドゥアルド・セイベルト大佐 - ジェームズ・メイソン
フリーダ・マロニー (収容所の元、女性看守、戦犯で終身刑)ユタ・ハーゲン
カリー夫人 - アン・メイラ (←現実世界ではベンスティーラーの実の母)
ブルックナー教授(クローン技術をナチハンターに解説する医師)
- ブルーノ・ガンツ
(晩年にヒトラー最後の12日間でヒトラー演じてる)
スティーブグッテンバーグ (後にポリスアカデミーで有名になる。)
この中で、上3人は言うに及ばずだが、
今回、初めて知ったのだが、
元女性看守役の、、
戦前からのドイツ系の女優さん、ウタハ―ゲン。
この演技がものすごい。検索すると、戦前から舞台で活躍している人で、
自分は終身刑で刑務所から出られないが、
ナチハンターのローレンスオリビエは、昔の情報を知りたいので、
罪が軽くなるかもしれないと思い、取引しようとやってきたことに応じる。
最初はすなおに応じていた声が、
ローレンスオリビエはユダヤだから会うのもしゃべるのも嫌いなので
途中からユダヤ人への罵りに変わり、悪魔かというくらいの腹の底からの侮辱の声を出す、。
いや、こんな演技を見てると、日本の女優の演技なんか見られんわ、、
渡辺謙や真田広之は出られても、日本の女優はハリウッドにゃ出られんなあ、
ウィキペディアの翻訳文章を読んでたら、
それもそのはず、
ニューヨークの6つある演劇学校の、
ハーバートバーグホフスタジオで講師の後、校長もして本も書いてる女優さんだった。
そりゃあローレンスオリビエと一対一で芝居できるわ、、
この女優が教えた俳優のすごいこと、、。
ジェイソンロバーズ、ライザミネリ、ジャックレモン、シガニーウィーバー、ジーン・ワイルダー、ロバート・デニーロ、アルパシーノ、ウーピーゴールドバーグ、、
、他、数多(あまた)の俳優、、、
ジュディガーランドには一本の映画のためにドイツ訛りの発声練習まで教えてる、、
https://nipponkaigi.net/wiki/HB_Studio
その本人の舞台演技指導の映像がユーチューブにあったりする。
ゴッドファーザー2にはアクターズスタジオで教えていた先生の
リーストラスバーグに匹敵するよ。
ハリウッドの思想的ブラックリストに載せられたため、
映画は3本しか出てないうちの一本を観られた、
こんな女優さんをレンタルDVDで再見した映画で知り、
ネットで情報を知られる世の中に感謝。
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