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2019年12月12日10:59

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妬みと不公平感をごっちゃにしているのは・・・

不公平感を放置している現政権への批判に繋げる意図かと勘ぐりたくもなるのだが?

あくまでも個人的な定義なのだが、
妬みとは「他人の成功に対する負の感情」
記事で言うところの「タワーマンション居住者」に対する感情がソレ。

一方不公平感とは「自他の間にある格差への憤り」
記事でいう「保育料無償化の恩恵を受けた人」や、「子供を理由に業務を放棄する人」に対する感情。

前者と後者の違いは、前者が解消(例えばタワーマンション居住者が水害被害を受けた)しても、妬んでいる人への物質的利益はほぼ無い事に対し、後者が解消されれば不公平感を指摘した人にも物質的利益を得られる可能性がある事。

別の見方をすると、前者は成功者の足を引っ張る以上の意味が無い事に対し、後者には問題解決の切っ掛けとなり得る意味がある事。

この異なる感情を、現代人特有の問題として、「妬み」というマイナスイメージが強い表現で括るのは、如何なものか?
単に筆者の分析力欠如に起因するのか?
それともわかった上で混同しているのか?

はてさて一体どちらなのやら。

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■「他人の得が許せない」に巻き起こる議論 現代人の「ねたみ」の心理とは?
(AERA dot. - 12月11日 11:30)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=173&from=diary&id=5897533

 AERA 2019年10月14日号に掲載された「他人の得が許せない」に多くの反響が寄せられた。第二弾となるAERA 2019年12月16日号では「他人の得が許せない」様々なケースを紹介し、心理・精神学の専門家らがそれぞれの視点から解説する。

【第1弾】「他人の得が許せない」人々が増加中 心に潜む「苦しみ」を読み解く

*  *  *
 10月12日夜。台風19号が関東地方に接近し、神奈川県川崎市の武蔵小杉駅の周辺でも住民が警戒を強めていた。徐々に勢いを増す暴風雨。駅の南側の地域ではあっという間に一帯が冠水し、夜が明けると被害が徐々に明らかになってきた。この台風の被害の「主役」の一つとしてメディアが注目したのは、タワーマンションだった。

 47階建て、643戸のタワマンは、地下3階の電気系統の設備が浸水し、全戸が断水に見舞われた。エレベーターは止まり、多くの住民が生活は不可能と判断し、ホテルへの宿泊を余儀なくされた。

 SNSが敏感に反応した。

「武蔵小杉のタワマン居住者が困ってるの、まじで快感」
「武蔵小杉に住む人は下請けをいじめて出世するような人が多そう(偏見)だし、タワマン買えるほど稼げるのに土地の下調べもできない人だからざまあという感想しかない」

 経済的に余裕がありそうに見える居住者たちが、ねたみの対象になったのだ。それにしても、自然災害で被害を受けている真っ最中にこうした言葉が出てくるのは、なぜだろうか。

 立正大学心理学部の高橋尚也准教授(39)はこう解説する。

「SNSという環境で直接接していないことから、被災者との距離が遠くなり攻撃しやすくなっているのではないでしょうか。その半面、SNS空間ではいろいろな人がつながっているように感じ、気になる他者の範囲が広がるのも特徴。自分に関係がないことでも気になったり、他者から反応を得ることを求めたりするようになるのでしょう」

 他人の得が許せない──。アエラでは10月14日号で、人間のこんな感情をテーマにした記事を掲載し、ネットやSNSを中心に大きな反響があった。自分が損するわけではないのに、他人が得をしていることが許せないという感情だ。武蔵小杉のタワマンの事例は、「他人の得」と併せて考えるべき「他人の不幸は蜜の味」という心理だろうか。

 本誌は11月に読者アンケートを実施。どんな場面で、人は他人の得を快く思わなくなるのかを聞いた。

 神奈川県の自営業男性(58)は、数年前まで勤めていた都内の化粧品会社で、頻繁に「不快だ」と思うことに出くわしていた。営業の成績をまとめる内勤の部署。子育て世代の女性も多く、不快だったのは、その子どもが絡むことだった。

「熱を出したとか、保育園の迎えがとか言って、仕事があっても帰ってしまうんですよね。こと、子どものこととなると絶対的に優先されるという雰囲気って何なんでしょうか」

 男性は、熱を出した子どもの面倒を見るのも、保育園に迎えに行くのも、映画を見に行くのも、すべて個人的な事情で仕事とは関係のないことだと思っている。だから男性は、大切にしていたミニチュアダックスフントが病気になっても、仕事を切り上げて帰宅したことは一度もなかった。

「子どもが社会の宝であるのはわかりますが、子どものことであれば何でも通るというのはさすがに違和感があります」

 子どもを理由に優遇されること=他人の得に納得がいかないという風潮は、社会のいたるところにある。その感情は、子育てをしていない人たちに限られたものではない。

 神奈川県の会社員の女性(61)は、31歳の長女と28歳の次女を育て上げた。

 消費税が10%に上がった今年10月、幼児教育・保育の無償化が始まったというニュースを聞いて、「世代が違えばこんなに違うのか」と、自分が損したような気分になったという。

 外資系の会社に勤めていた夫と共働きで、世帯年収はゆうに1千万円を超えていた。最も高い水準の保育料で、2人の娘を同時に保育園に通わせていたころ、支払いは月10万円に達していた。それなのに、今の世代は「無償化」だなんて……。

 併せて思い出したこともある。当時、農家や自営業者のママ友たちの中には、設備投資のための借り入れなどを理由に収入をゼロにして、保育料が免除されている人たちもいた。

「ベンツに乗ってお迎えに来ても免除ですからね。実家が保育園を運営していたので違法ではないのは知っていましたが、ずるいと思っていましたよ」

 精神科医の片田珠美さんは、この女性の感情の背景には、無償化で負担が減った人たちへの「羨望」の気持ちとともに、現代人が「長い目でものごとを見ることができなくなっている」という特徴があることを指摘する。子育て支援は、ゆくゆくはこの女性の老後の生活を保障することにもつながることを、感じ取れるかどうかということだ。

 アンケートでは、関東地方の臨床検査技師の女性(38)から、「生活保護受給者が無料で医療など公的サービスを受けている」ことに納得がいかない、という意見も寄せられた。

 この女性は大学病院に勤めている。普段、患者と接することはあまりないが、検査結果がとても悪い患者に気づいたとき、カルテを見ると「負担額0%」の患者であることが多くあるという。

「無学、不摂生で褒められないような人生を送っている人が、勤勉で自己管理をしている人が支払う税金によって支えられているのは面白くありません」

 何らかの事情で働くことができないかもしれないし、憲法で保障されている「健康で文化的な最低限度の生活」もあるのだが……。そう話を向けてみると、こんな答えが返ってきた。

「薬を処方してもきちんと飲まずに、体調を悪くしてまた運ばれてくるような人たちが実際にいるんです」

 生活保護受給者への批判はこの女性に限らず、ネットの世界で「ナマポ(生保)」の蔑称で攻撃の対象になるケースが頻繁に見られる。

 前出の高橋准教授は、こうした考え方がはびこる背景をこう指摘する。

「自分自身が社会のシステムとつながっている感覚が希薄で、システムへの信頼が低下していることも一つの原因。さらに、そこには個人が『エンパワメント』を得られていない状況がある」

 ここで高橋准教授が言う「エンパワメント」とは、「個人や集団が自らの生活を変えることができると感じ、組織や社会、構造に影響を与えていくようになること」を意味するという。

「目の前のシステムを変えられないと諦めているがゆえに、身近で力が及びそうな個人だけを批判して、『許せない』と思っている可能性もある」(高橋准教授)

 嫉妬や羨望、被害者意識に他者への激しい処罰感情。現代人のこうした気持ちはどこからくるのか。前出の片田さんは、背景に二つのことがあると考える。

 まずは、社会を「勝ち組」と「負け組」に分断した格差の拡大だ。羨望とは「他人の幸福が我慢できない怒りのこと」(片田さん)。格差が広がれば、そんな気持ちが社会に渦巻くのも自然だというわけだ。

 二つ目は、「我慢できない消費者が増えている」こととの関連を挙げた。これは米国のジャーナリスト、ポール・ロバーツ氏による著書『「衝動」に支配される世界 我慢しない消費者が社会を食いつくす』で指摘されている。

「みんなが最低限の努力や苦役で今すぐに最大限のリターンを得たいと思っている。やがて報われる場合もあるのに、今すぐ得られなければ『苦労したのに報われない』という不満を抱きやすいのです」(片田さん)

 そんな不寛容が「他人の得が許せない」感情を社会に蔓延させている。(編集部・小田健司)

※AERA 2019年12月16日号
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