mixiユーザー(id:26619206)

2017年09月12日00:10

299 view

森づくりの道 開拓小屋コース

昨日、この旅四日目の日記です。

朝ごはんを食べて出発。
まずは知床自然センターへ行き、9:00からのスタッフトーク・日刊ひぐま情報を聞きました。
なんとお客さんは僕一人で、さしで話を聞きました。
話したスタッフさんも相手が僕だけではやりにくかったでしょうね。
半分ぐらいは、雑談みたいな感じでした。
僕は楽しかったけれど。

スタッフさんお奨め、前日から使用開始になった新トレイル森づくりの道開拓小屋コース。
前日に続いてまた熱心に薦められて、感想を聞かせてほしいと言われたので、まずは歩いてみました。
知床自然センターから道路を渡ってスタート。
フォト

知床にもかつては開拓団が入って開拓が行われました。
しかし、土地が悪く気候も厳しく農業には向かない土地だったので、最終的には全員離農。
今でも、あちこちに開拓民が生活していた痕跡が残っています。

そして、全国でリゾート開発の嵐が吹き荒れる時代がありました。
この旧開拓民の土地も狙われました。
無秩序な開発がなされれば、知床の自然が台無しになる。
しかし、斜里町にはその土地を買い上げるお金がない。
そこで考えられたのが、ナショナルトラスト方式で多くの人から寄付を集め、心の地主になってもらおうと始まったのが知床百平方メートル運動です。
土地を買い、その土地に木を植えて最終的には元の森林に戻そうと活動しています。

この道は、その開拓時代の痕跡を見てその時代に思いを馳せる。
また、現在までの森の復元の様子を見てもらうために作られた道です。
コースタイムは2時間30分となっていますが、2時間ぐらいで歩いてきました。


まず少し歩くと、開拓民が残していった古いタイヤが置かれていました。
フォト
昔の道跡、生活道路を歩きます。
フォト
途中、エゾシカがのんびり草を食べていました。
フォト

かつて植林した森。
カラマツ造林地。
フォト
アカエゾマツ造林地。
フォト
百平方メートル運動の初期の頃は単一種の造林がなされていました。
昔の森とは異なる林業的植林でした。
森としては、薄い森ですね。
この時代の技術では仕方なかったのかもしれませんが、今は原生の森の復元を目指して複合的な植林がなされています。

開拓小屋が残っていて、それを修復して保存されています。
フォト
その付近は、知床連山の眺めがきれいです。
フォト
どこからかクマゲラの鳴き声が聞こえて来て、クマゲラが二羽飛んできました。
フォト
しばらく、クマゲラを観察しました。
まさかのクマゲラ観察は、ラッキーでした。

そうして、もう1つの開拓小屋を見て、
フォト
終点の共同放牧地跡へ。
フォト
当時牧畜は、比較的成功していたとの話もあるようです。。
ここからも知床連山の景色がよく見えます。
景色のポイントとも言えます。
フォト
ここからぐるりと回って、元の道を戻りました。

この道の感想は、なかなか歩きやすい道。
しかし、一部、わかりにくく不安にかられそうな部分も少しありました。
僕には今までの知識から、比較的開拓とその後の植林の様子はわかります。
しかし、同じ宿に泊まっていたおじさん曰く、開拓時代にしても百平方メートル運動にしても、そもそもその中身を知っていなければ何の目的の道だかわからない。
伝えたいことに対する知識の事前レクチャーも必要では。
そうでなければ、よくわからない退屈な道だと感じるとも思うと言っていました。

それも成る程と思います。
知床は原生の自然のイメージで、開拓団が入ったことなど想像もつかない人が多いでしょう。
まして、現在では百平方メートル運動も土地の買い上げは完了。
現在は森づくりのためのトラスト運動が行われています。
なのでインパクトは低く、多くの観光客にメジャーに知られている存在とは言えないのも確かです。
その辺のPRも必要なのでしょう。

今後の課題もたくさんあるような気がします。
とは言え、新しく歩く道が出来たのは良かったとも思います。
知床を知るためには、もっといろいろな歩く道があっても良いと僕は思っています。














1 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する