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2020年07月02日15:56

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イラネッチケー?

【本記事にはごく僅かですが電子工学オタネタが含まれています。肌に合わない方、オタクなんてキモいという方にも読んで頂きたいですがご注意下さいませ。】


少し前に地裁判決で「NHKが受信出来ない受信機はNHK契約は不要」というニュースがありました。

過去何度かこのような訴訟を起こしてもほぼ全て却下されていましたが、今回初めて勝訴判決が出ました。

何故今まで全て敗訴だったかと言うと総務省の見解で「簡単な作業でNHKが見れるように出来る受信機は契約必要。」という話しがあるからです。

でも今回勝訴になったのはNHKを排除する装置をテレビ内に設置し接着剤などでガチガチに固め、装置を外すにはテレビを破壊する必要がある、と認められたからだそうです。

この装置は筑波大学准教授の方が開発し、テレビ所有のある女性から相談を受けて装着したそうです。

検証にはNHKの技術者も立ち合ったけど「これはお手上げ」だったとか。
(詳細はネットで記事をお探し下さい)

この装置はイラネッチケーというものでネット通販で5800円だそうです。
過去この装置をテレビに装着して訴訟を起こした人もいますが簡単に外せると敗訴したそうです。

今回の勝訴はまだ一審なので恐らく最高裁ではほぼ間違いなく敗訴になるでしょう、

私はNHKの味方や親戚がいるわけではないですし受信料は払っていますが、受信料制度はおかしいと思っています。
でもみんながこの装置を付けたり契約者だけが見れるようにすると間違いなくNHKは直ぐに倒産します。
今の受信料制度は世帯ごとの税金と同じで、国内全世帯が支払う前提に運営されているからです。

裁判所も大規模な組織や国の基本方針を覆す、停止させる判決は絶対に出さないからです。

まあ今後の動向を静観したいと思います。



さてここからがオタネタです。
イラネッチケーは私が想像したとおり実に簡単な仕組みでした。

NHKの周波数をカットするノッチフィルター、またはバンドエルミネーションフィルターを使った簡単なパッシブデバイスなんです。

ただ依頼されたテレビに装着するときに、空中から直接チューナーに電波が飛び込むのを避けるためにアルミのシールドを厳重にしたり、チューナーにくっつけてイラネッチケーを設置したりと筑波大学の先生もかなり苦労されたそうです。

この部分が一番難しいと思います。私も昔高周波技術者だった時は、このような部分は計算では分からないので経験を生かしてカット&トライを繰り返すしかないんです。

またデジタル信号のフィルターはアナログ信号と異なり帯域内が「振幅・位相平坦特性」であっても基本波の数〜数十倍まで良好な群遅延特性が必要になりますが、イラネッチケーのようなノッチフィルターやバンドエルミネーションフィルターであればそれほど群遅延は気にする必要は無いはずなので回路設計自体は簡単だったと思われます。

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