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2018年11月15日10:38

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老い、そして幼児に

義父は今年で95歳になった

昔は寝る間も惜しんで仕事をする人だったようで、日中は雇われで働き、家に戻ってから

暗くなるまで畑仕事をし、今、母屋と私達が建てた新宅と2軒あるのだが、どちらの地上げも

ほぼ義父がやったと言ってもいいそうだ。

夜な夜な河原から毎日少しづつ石を運び土台を作ったと聞いている

そんな義父なので背は低いがとても筋肉質でがっちりしている人だった

87歳の頃だったと思うが、義理の姉が危ないからと義父の免許を取り上げてしまった

別に危ない運転をしているようには思わなかったが、言いだしたら聞かない義理の姉

軽トラックに乗れなくなった義父は何もしなくなった

少しづつ色んな事ができなくなってきてて、この1年は特に進んでいるように思う

尿を布団にもらしてしまうようになり紙パンツになった、布団を濡らす事はなくなったが

トイレでズボンをきちんとずらす事ができず、ズボンに尿をしてしまうようになった

入歯を洗わなくなり、今は私か義母が洗っているが、今朝はその入歯がはずせないと

言う、さすがに腹が立って怒ってしまったが、入歯をはずしてあげるなんて事まで

したくない。

ご飯を綺麗に食べられなくなって、エプロンを付けてるが、毎回そのエプロンも替えなければ

ならないほどこぼす、汚す、床にも落とす

昔の事は覚えているが、さっき言った事が覚えられない

毎日、同じ事を聞くし、私が誰か分からない日もある

着替えも補助がないとできない

極力、手は出さないように自分でさせるようにはするが、ほっとくと、ボタンをはめたり

はしない、靴下も上下反対に履いたりしている

こんな義父だが

ご飯だけはきっちり食べる

日によればお茶碗一杯のご飯じゃ足りないと言う日もある

朝から晩までずっとソファに座り、歩くのはトイレに行く時だけなのに

ご飯は一人前を3食、しっかり食べる

先日、食後に柿をむいて、義母と別にお皿に2切れずつ入れて置いていたら

自分の分を食べ終わると、黙って義母の柿にまで手を伸ばし食べてしまった

その場で注意したが、その手を止めようとはしなかった

なんで、おばあちゃんの分まで食べるん?と言うと、美味しいから・・と言われた

心配り、配慮みたいな神経もダメになってるらしい

毎日見ていると、まるで1歳児のようだと思う

良く、赤ちゃんに戻ると聞くが

本当なんだ・・・

夜中に何度も起きてトイレに行くのだが、戻ると布団をきちっと羽織る事ができず

毎晩、義母が整えてるらしい

そんな何度も起きて行くくせに、朝、紙パンツはボトボトなのだ

脳に指令は行くが、完全にずれているんだろうなと思う

毎日、何もせずに、テレビを観るでもなく、この人、何が楽しみで生きているんだろうと

思ってしまう。

友人には、施設に入れたら?言われるが、まだ義母がいるのでそれはできないし

息子である旦那の事を思えば、簡単に施設に・・・とは思えない

できる限り、面倒は看る覚悟はしている

私の親は二人共、他界しててこんな姿を見る事はなかったが、それで良かったと思う

誰しも老いはやってきて、長生きすればする程、誰かの助けなしでは生きていけなくなるが

自分は嫌だ

本当に嫌だと思う

誰の世話にもならず、綺麗に死ねたらな〜なんて最近、良く考えるようになってしまった。

最近、自分の顔が老けたな〜と思う

顔に元気もない、疲れた顔をしている

今は娘も家に居ないし、毎日、義父母の世話をし、会話も義父母としかしない日もある

そら、老けるわな・・・






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