風花

風花おもしろかった。お酒がはいって観たのでかなりうつろな感じで観る、絶望感をもってるのは小泉の方だったのか。ちゃんと観てたらわかったんだろうな。相米慎二の何日もかけてのリハは、ナチュラルにさせるとか削ぎ落とすとか役になりきらせるためというより、別のものに生まれ変えさせるためのように思える。２〜３日のリハでも長回しのショットでショット数が少ないから撮影期間は守られるのだろう。しかし、この作品は長回しも少なくショットの数が多く、浅野は浅野忠信として在りキョンキョンは小泉今日子として存在していたから、リハはいつものようにせず彼らのキャストはそのためあったのかな、となる（画面手前で浅野が横になっていて奥景の小泉へのトラックインだったかな、あれは別物にさせるのでリハけっこうあったのかな）。薬師丸のより斉藤由貴のより、それまでの純アイドル映画よりも、キョンキョンの個性をそのまま出したアイドル映画のようにも思える。キョンキョンがいた時代も写し取ってるようにも思える風花であった。

ps
浅野がピンクサロンで会ったことを思い出した後の一連のシークエンスがとてもアメリカンニューシネマに見えたけど、ションベンライダー 以来のシネフィルな相米慎二がそこに感じられた。