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2020年07月25日12:14

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さや侍


所用で本屋に行く。かつての若人のバイブルである成り上がりに代わって、現在30〜40代のヒトが若人の頃は遺書がバイブルとなっていたと聴くが、棚にあったのでページを開く。いきなり、ウンコの話である。本を閉じる。夜、笑いも大事と、YouTubeでミルクボーイを観賞。オーソドックスな漫才のフォルムであっても言ってる文化事象が現在的なところもありすぎて、母はところどころ付いていけない様子。ダウンタウンに変える。ウントモスントモ笑わない。しかし、かまいたちにした途端ドカンドカン笑い出す。よかった。『さや侍』を観る。作中に出てくる若君と同じように、母には笑いがない。正直な人なので、おもしろくないねと言うのかな、とは思ったけれど、母を見ると寝ている。目を覚まし、人間花火のところでは若干笑っていた。あいかわらず松ちゃん、映画では苦行を強いるな。何度も切腹と言われる芸事の反復、苦痛のミニマリズムである。松本が描く主人公は、情けないヒトではなく、いつものようにマゾヒスト。しかし、今作ではシシシュポス的なものが加味される。今回はいつもの想像世界よりも映画的なセンスがある。精神の話に思える。苦行のミニマリズムも芸人の世界を知る彼からすれば、こうして笑われない苦痛のモメントの繰り返しが日々のほとんどなのかもしれない。30日という限定期間にしてみれば、どうやって作ったんだというような仕掛けだらけ。これだったらもはやジークリートとロイのラスヴェガスのように、江戸で一番のエンターテイナーとして食っていけるも同然である。大衆は歓喜する。主人公がとる決断も侍としての姿を表している。けっこうおもしろかった。音楽も映画的劇伴でよかった。ジブリだって久石譲の音楽がモーションを盛り上げるではないか。竹原ピストルの歌の使い方もおもしろかった。

(大日本人の前に書いたのです。なぜか抜け落ちていた。)
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