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2016年03月28日17:18

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小説「真実の檻」下村敦史

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あらすじ
大学生の石黒洋平は亡くなった母の遺品を整理中、隠されていた手紙を見つける。
そこから洋平は、自分の本当の父親が『赤嶺事件』と呼ばれる殺人事件を犯した死刑囚であることを知る。殺された被害者は、母の両親ーーつまり洋平の祖父母だった。被害者の孫で、加害者の息子。
事実を受け入れられない洋平は、父が無実である可能性に一縷の望みを託し『赤嶺事件』を調べ始めるーー。

今回の下村さんのテーマは『司法の闇』です。
司法の闇は深いなぁと思いました。
警察までも躍起になって、真実を埋もれさせようとするし。
警察が本気になれば、冤罪の一つや二つなんて簡単に生まれるのだから。

殺人犯の息子である立場の葛藤が上手く表現されていました。
冤罪であることを願う気持ちーー。
自分にもし、殺人を犯した肉親がいたら、矢張り冤罪であることを願うだろう。
一縷の望みにかけて、何とかすがる想いで行動するその気持ちが痛いほど分かります。
そして、明かされる驚愕の真実ーー。
洋平にとって、余りに残酷な真実でした。
彩の存在が洋平を救っているようでした。
もし、彩がいなければ、どうなっていただろうかーー。
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