<コロナ感染者数の予測の数学>
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新型コロナウイルスの感染者数が色々な条件で予測されています。
てっきりスーパーコンピューターでも使っているのかと思ったら、計算根拠は下記のようにまるで中学・高校の数学のレベルのようです。
[感染者数の計算根拠:前提条件と結果]
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共通の前提:
感染者からの再感染期間は約1週間、対策効果が出るまで約2週間とする
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・条件(1):対策をとらない場合
1人の感染者が2.5人に再感染する。
・結果:
1日あたりの感染者数の推移
1週間後:2.5倍、2週間後:6.25倍、3週間後:15.6倍、4週間後:39.1倍
・具体例:
現在100人/日の場合、4週間後3900人/日になり、以降も激増が続く
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・条件(2):人と人との接触を60%減らした場合
1人の感染者が1人に再感染する
・結果:
1日あたりの感染者数の推移
1週間後:2.5倍、2週間後:6.25倍、3週間後:6.25倍、4週間後:6.25倍
・具体例:
現在100人/日の場合、2週間後625人/日になり、以降横ばい
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・条件(3):人と人との接触を70%減らした場合
1人の感染者が0.75人に再感染する。
・結果:
1日あたりの感染者数の推移
1週間後:2.5倍、2週間後:6.25倍、3週間後:4.7倍、4週間後:3.5倍
・具体例:
現在100人/日の場合、2週間後625人/日になり、4週間後に350人/日に減り、以降漸減
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・条件(4):人と人との接触を80%減らした場合
1人の感染者が0.5人に再感染する。
・結果:
1日あたりの感染者数の推移
1週間後:2.5倍、2週間後:6.25倍、3週間後:3.1倍、4週間後:1.6倍
・具体例:
現在100人/日の場合、2週間後625人/日になり、4週間後に160人/日に減り、以降激減
[人と人との接触機会を80%減らすには?]
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こんな単純な計算で良いのかと思いますがどうもその様ですが、さらに不思議なのは人と人との接触機会を減らす手段です。
政府が通勤者を80%は無理でも70%は減らすことを要請して波紋を呼んでいます。
計算上、人出を70%減らすと、30%の人が30%の人と接触機会を持つことになります。すると人と人との接触機会は9%になり、それは90%以上の減少となり明らかに過大な要求です。
人と人との接触機会を70%減らすには、計算上は人出を50%(50%減少)にすれば十分です。さらに80%減らすにしても、計算上は人出を45%(55%減少)にすれば十分なのです。
誰もそれに気が付かないで、政府の過大な要求をめぐり揉めているのはとても不思議な話です。
(おわり)
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