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2020年04月08日14:13

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エッセイ集578:「新型コロナウイルスの広報に想う」

<新型コロナウイルスの広報に想う>
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新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が発出されました。

以前から「正しく怖れよう」と言われていますが、政府・諮問委員会・東京都・各自治体・マスコミなどの広報活動には誇大な面、不十分な面、また根拠に乏しい面もあるように思いますので、それらを考えてみました。

[現在の1日あたりの感染確率は?]
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東京:1千4百万人に100人=10万人に0.7人
全国:1億2千万人に400人:10万人に0.3人
(なお致死率はその感染者の2.2%)

この感染者の大多数は、飛沫感染と接触感染の双方のリスクがある施設の集団感染や、飲み会、会食、カラオケ、接待などでの感染と思われます。

これを考えれば、現時点ではいわゆる「3つの密」を避けた通常の生活での感染確率は極めて低いと考えられます。

[日本の検査数不足は?]
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日本では確かに検査件数は少なく、それに伴い感染者数が過少報告されているのではないかと言われています。

日本の医療レベルが高いとは言え、下記の通り感染者の致死率が世界平均よりはるかに低く、また検査数が多いと言われる国と大差ないので、逆算すると日本の感染者数が実態と極端には乖離はしていないようにも思われます。

感染者の致死率:感染者上位順(医療崩壊の国も含む)
米国=3.0%、 スペイン=9.8%、イタリア=12.5%、ドイツ=1.7%、フランス=9.0%、中国本土=4.1%、イラン=6.2%、英国=10.3%、トルコ=2.1%、スイス=3.5%、ベルギー=9.1% 、オランダ=1.1%、カナダ=1.9%、オーストリア=1.9%、ポルトガル=2.8%、ブラジル=4.6% 、韓国=1.9%、・・・・、日本:2.2%

[マスク・手洗いについては?]
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マスク不足が大きな問題になっていますが、その論点がずれているように思います。

上記したように「3つの密」を避けた通常の生活では感染リスクは極めて低く、さらにその原因は飛沫感染ではなくほぼ接触感染といえます。(例:電車の手すり、つり革、ドアノブ、エレベータボタン、スーパーの商品の表面、かごなどに付いたウイルスに触れた手で鼻や口を触れた場合の感染)

そもそもマスクは飛沫感染対策には有効ではなく、上記の接触感染対策に非常に有用で、万一手にウイルスがついても、マスクをしていると手を鼻や口にもっていかないので、マスクを外した直後に十分手洗いをすれば感染しないというわけです。

そういう意味で、マスクについては「マスクと手洗いはセット」でないと効果がないこと、紙マスクでもそれを洗って「再利用すること」は効果があることをより明確に周知することが大切ではないかと思います。

[ニューヨーク並みの感染爆発は?]
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ニューヨークの感染者は、3月9〜11日には6〜17人だったが、12日に43人、13日に59人と増え、14日には115人と100人を超えた。その2日後に1千人、5日後に2千人、10日後には4千人を突破する形で、爆発的に感染者が急増したとのこと。

これを東京の感染者が100人に近づいた3月末と対比して、東京の感染爆発が論じられています。

ただ、初めて感染者が確認されてから1日あたりの感染者数が100名に達するまでには、東京の場合は2月15日から二か月半かかっていますが、ニューヨークの場合は3月1日から僅か二週間です。

1日あたりの感染者数が100名に達するまでの期間が東京の1/5というニューヨークは東京都と構造的な相違があると考えるのが自然で、そのニューヨークを基準に東京の今後の感染者数を予測するのは明らかに科学的根拠に乏しいと思われます。

[まとめ]
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新型コロナウイルスの広報活動には、医療崩壊や医療関係者を守るためにも意図的に危機感をあおることでその感染を抑制するという側面もあります。

しかし明らかに不十分で要領を得ないものや科学的根拠に乏しいものも多くあり、それらを我々個人個人が見極めて「正しく怖れる」ことで冷静な生活を送るのが早期終息への鍵のようにも思います。
(おわり)
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