エッセイ集572：「安倍政権の薬物依存」

＜安倍政権の薬物依存＞
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明日で安倍政権が憲政史上最長の政権となるということです。

気の早い話ですが、安倍首相の自民党総裁としての３期目の任期が切れる2021年9月において党の規約を改正して、安倍首相の総裁4選まで取り沙汰されており、そうなると総裁任期は2024年9月までとなります。

安倍政権のいわゆるアベノミクスの成果に対する評価は分かれていますが、私個人としての見解は下記です。
(1) 財政緩和（低金利と国債の買取）による円安に起因する景気の浮揚
(2) 日銀のETF（上場投資信託）購入による株価の下支え
(3) 財政出動による景気の下支え・教育無償化などを含む全世代型社会保障・消費増税の悪影響の低減（さらには東京五輪後の景気対策）

これ以外にもあるのかも知れませんが実質的にはこれだけのようにも思います。

しかしご存知の通りこれらは端的に言えば、「カネを使って景気を買う」という誰にでもできることです。そしてこれらはいわば「麻薬を使って現在を楽しみ、その付け（薬物依存）を次世代に先送りしている」というわけです。

これは例えば、基礎的財政収支の黒字化は順調な経済成長を前提としても何と2027年以降になるという状況を作り出し、それが何をしても将来不安から「財布のひもを緩めない消費者」を作り出してしまいました。

安倍首相におかれましてはここで逃げることなく、是非2021年に総裁４選を果たしていただき、「薬物依存からの脱却」の責任を取っていただきたいものです。
（おわり）
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