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2021年10月08日00:00

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通勤路の花々シリーズ327 盗人萩(ヌスビトハギ)

 被子植物門双子葉植物綱マメ目マメ科  Desmodium podocarpum subsp. oxyphyllum
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 丸葉盗人萩(マルバヌスビトハギ;Desmodium podocarpum)の亜種で、中国大陸・朝鮮半島・琉球列島・九州・四国・本州・北海道等の低地から山間部の草地・森林周辺に広く分布する多年草です。木陰に出現する事もありますが、林縁では日向(ヒナタ)にも良く見られ、開けた草地では稀にしか見られません。小さな集団を作っている事が多く、人里にも自生します。
 背丈は60〜100cmになりますが、その約半分は花穂であり、細く硬い茎は株立ちになって立ち上がります。やや疎(マバ)らに葉を付けます。托葉(タクヨウ)は針状披針形(シンジョウヒシンケイ)で、葉は長い葉柄の先に三枚の小葉が付く三出複葉(サンシュツフクヨウ)ですが、頂小葉(チョウショウヨウ)だけに明瞭な柄があり、これは羽状複葉(ウジョウフクヨウ)である事の証拠となっています。小葉は卵形〜長卵形で、先端は尖っています。大きさは頂小葉で長さ4.0〜8.0cm・幅2.5〜4.0cm、側小葉はこれよりやや小さく、葉には細かい毛があります。
 花期は7〜9月で、茎の先端の方から数個の細長い総状花序(ソウジョウカジョ)を付けます。下方の物では、それらの基部には茎に付くよりやや小さい葉が付き、花序に疎らに花が付きます。花はピンク色で綺麗ですが、3〜4mmの大きさしかないため鑑賞用に栽培される事はありません。
 6〜8mmの柄のある果実は、種子1個を含む節に分かれる節果(セッカ)で、普通は二節から成ります。個々の節は偏平で半円形、両者の間は大きく括(クビ)れ、また折れた様に曲がるのが普通です。上側は真っすぐで、下側に円形の膨らんだ側が位置する形は眼鏡の様です。果実の側面には赤褐色の斑紋がある事が多く、その表面は触れるとざらつくが、これは細かな鉤が並んでいるためで、これによって衣服などに良くくっついて来ます。言わばマジックテープ式のひっつき虫です。
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