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2021年06月05日00:04

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通勤路の花々シリーズ324 片喰(カタバミ)

 被子植物門双子葉植物綱カタバミ目カタバミ科 Oxalis corniculata
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 繁殖力が極めて強い多年草で、ヨーロッパ周辺が原産地との説もありますが、古くから全世界に広がって分布しているため、今となっては原産地は不明です。日本の地方名には「かがみぐさ」「すいば」「しょっぱぐさ」「すずめぐさ」「ねこあし」「もんかたばみ」等があり、『日本方言大辞典』には180種以上が記録されており、古くからポピュラーな植物だった事が窺えます。中国では「三葉酸草」「老鴨嘴」「酸味草」「満天星」等の名で呼ばれています。
 地下に球根を持ち、さらにその下に大根の様な根を下ろして匍匐茎(ホフクケイ)を良く伸ばし、地表に広がります。このため、繁殖が早く、しかも根が深いので、雑草としては駆除が困難です。
 葉は球根の先端から束に出て、ハート型の三枚が尖った先端を寄せ合わせた形をしています。三出複葉ですが、頂小葉と側小葉の区別は困難です。マメ科のクローバーと一見似た形状で、クローバーと同様に四葉・六葉等の多葉変異体が発生します。クローバーは葉の形状が丸く白い線があるので区別出来ますが、ロゴマーク等で葉の形状を誤解し、ハート型で描く事でクローバーのつもりで片喰の葉となってしまっているケースもあります。例えば「ももいろクローバーZ」のロゴもそのパターンです。
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 春から秋にかけて黄色の花を咲かせます。花弁(ハナビラ)は五弁で、日向では花を出しますが、日陰になると萎(シボ)んでしまうのが大きな特徴です。
 果実は円柱状で先が尖り、真っ直ぐに上を向いて付きます。成熟時には動物等が触れると、自ら赤い種子を勢いよく弾き出し、最大1m程度までの周囲に飛ばす事が出来るので、旺盛な繁殖力の原因の一つになっています。
 葉や茎は、蓚酸(シュウサン)水素ナトリウム等の水溶性蓚酸塩を含んでいるため、咬むと酸っぱい味がします。蓚酸は英語で“oxalic acid” と言いますが、これはカタバミ属(Oxalis)の葉から単離された事に由来しているのです。
 また、葉にはクエン酸や酒石酸も含まれ、カタバミ属の植物を羊が食べると腎臓障害を起こすとの報告があります。大和蜆蝶(ヤマトシジミ)の幼虫は食草とします。
 全草が酢漿草(サクショウソウ)と呼ばれる生薬として利用され、消炎・解毒・下痢止め等の作用があるとされます。臨床実験で肝炎にも効果があったとの報告もあるそうです。民間療法で絞り汁は虫刺されに効果があるとされる事もがありますが、『中薬大辞典』にはその種の記載は見られません。
 花言葉は「輝く心」です。
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 繁殖力が強く、一度根付くと絶やす事が困難であるため「家が絶えない」に通じるとして、日本の武家の間では家運隆盛・子孫繁栄の縁起担ぎとして家紋の図案として用いられる事が多く、十大家紋の一つに数えられています。
 土佐長宗我部家の「七つ酢漿草」、上野国の上泉伊勢守信綱《https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1979106714&owner_id=250900》の「酢漿草」、徳川氏譜代の酒井氏の「剣酢漿草」「丸に酢漿草」等が酢漿草(カタバミ)紋の代表例です。
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 【通勤路の花々シリーズ検索コーナー2】はコチラ。
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