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2019年12月15日12:04

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生存率とQOL

 この日記でも何度か触れてきたように、私は祖父母のうち三人、両親ともにがんで亡くしている。特に両親については、私も成人こそしていたけれど、父を二十代、母を三十代で喪ったのは寂しくないというとウソになる。周囲を見回しても、三十代で両親がともにいない人なんて誰もいない。

 祖父母、両親ともに、がんが分かったときは、転移をしていて手術もできない状態だった。ただ、私が生まれる前に亡くなっている祖父の一人を含めて、がんに関する医療の発達には目を見張るものがある。
 祖父母のときは、抗がん剤など化学療法も行われず、痛みにモルヒネの投与など、対処療法を施すのみだった。それが父や母のときは、抗がん剤で一時期はそれなりにがんも小さくなるなど、効果もあった。それに伴う副作用も、個人差はあったのだろうけれど、先に亡くなった父のときよりも、母のときのほうが抑えられていた。入院期間も、父は病気が分かってほぼずっと続いていたのに対して、母は通院治療が可能だった。
 単に生存率の改善というだけでなく、いわゆるQOL(クオリティ・オブ・ライフ)、生活の質も向上していっているのが、身内の事例だけでも実感できた。母が亡くなってから十年近く経ったいまは、もっとよくなっているだろう。

 けれども、がん患者全体の生存率やQOLが向上したからといって、がんの種類によっては生存率も横ばいだったり、若い人ががんになった場合の生活やQOLの維持など、まだ克服すべき課題も多い。
 家族を養いながら、がんの治療を続けていくこと、幼い子どもがいること。そうした人たちのケアはまだ十分ではない。医療自体のボトムアップもさることながら、がんに対する正しい知識、周囲のフォローなど、私たち自身にもやれること、やっていかなければならないことはたくさんある。

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がん5年生存率66.4% 改善傾向
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=5901458
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