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2019年12月09日10:15

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シロとジロ

 昨日に続いて、飼っていた犬の話である。

 私が生まれる前から、家には犬がいた。父の話では、シェパード、続いて秋田犬を飼っていたという。その後、兄が拾ってきた犬が、我が家の番犬がわりとなった。スピッツの雑種とその子どもで、名前をシロとベニといった。
 シロは私が子どもの頃にはもういい歳をしたおばあさんで、性格も穏やかで、よく遊んでくれた。その子どものベニは、庭に出るとよく吠えられて、怖かった。ベニは残念ながら、母親のシロよりも早く死んでしまい、その後にやって来たのが、昨日も触れたジロという、これまた雑種の中型犬だった。

 シロは、新参のわんぱく犬であるジロにも優しく接していて、ジロもまた、すぐに懐いたようだった。ジロは離乳食よりも成犬向けのご飯を食べたがり、シロが離乳食を仕方なく食べているといった光景もしばしばあった。それでもシロがジロを嫌がる様子もなく、二匹は親子のように寄り添って暮らしていた。

 シロが旅立ったのは、ジロがすっかり大きくなった頃で、明け方、静かに息を引き取っていた。ジロはそれからしばらく、ぼんやりして過ごしていた。育ての母ともいえるシロを喪って、寂しかったのかもしれない。

 そんなジロもそれから十年くらいすると、庭をウロウロするよりも、夏は涼しいところ、冬は暖かい場所を見つけて座り込むことが増えていった。犬によって違いがあるけれど、ジロは雷や花火の音に敏感で、夕立の兆しがあるだけで、耳をピンと立て、不安そうにウロウロするのが常だった。雷雲が近づいてくると、居てもたってもいられず、家に飛び込んでくることすらあった。
 それが老境に差しかかってくると、泰然自若というか、多少のことでは動じない貫禄が出てきた。ウロウロするのも面倒くさくなっていたというのが正確なところだろう。それでも不安そうな顔をしていると、玄関に入れて、夕立が過ぎるまで一緒にいたこともあった。

 確かに、やんちゃな子犬、元気に動き回る成犬のときも、かわいらしさや楽しさもあったけれど、老犬の独特なズボラさ、のんびりした表情も愛おしい。シロもジロも、そんなところがあった。

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翁の能面のような優しい顔…ゴールデンレトリバーの“おじいわん”に反響「老犬の魅力伝えていきたい」
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=54&from=diary&id=5893810
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