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2019年08月25日23:56

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いわしアクション映画日記VOL.783『カンフー無敵』

台湾のアイドルグループF4のヴァネス・ウーが本格的なカンフーを見せたアクション作品。

孤児であったリクは行方をくらました父を探すため上海で賭け拳闘のもぎりをしていた。
そこで上海マフィアのインと賭博の神といわれるドンの争いに巻き込まれる。
賭けの際にこそ泥のファに偽札をつかまされたリクは賭けに負けたインに腹いせに痛めつけられる。

度を越した痛めつけに合うリク。
そんな彼の窮地をマフィアから守ったのは栄利楼に住むの住人たちであった。
彼らは皆何らかのカンフーの達人であり、特に栄利楼の主であるヤンは傷ついたリクに優しく接していた。
ヤンの紹介で人力車夫の仕事を始めたリク。

仕事も慣れ始めた彼はある日、美しい歌姫を運び美しい彼女に恋するが彼女はドンの恋人だった。
マフィアのボス、インはドンとの賭けに負けた腹いせにドンと彼女を殺害。
さらに自身に反抗したことで逆恨みしリクを含む彼を匿っていた栄利楼の住人達を皆殺しにしようと次々と刺客を送り込む。

住人たちはインの刺客をなんとか返り討ちにしていくのだが、その中で腐れ縁となったファから自身の秘密と探していた父が栄利楼にいると知るリク。
その頃栄利楼にはインの雇った最強の殺し屋『十三郎』が襲いかかり、住人たちを蹂躙していった。
リクは住人達を助けるために鍛え上げたカンフーを駆使し、最強の刺客に戦いを挑むのだが…

アイドルとして活躍していたヴァネス・ウーがアクション俳優としての片鱗をみせた作品。

『花より男子』の台湾版でヒロインの相手役を演じ、『F4』としてアイドルグループとしての活躍を見せていた彼だが、そんな彼がギリシャ彫刻のような見事な肉体美と極力スタントを使わない本格アクションはなかなかの見応えがある。

ストーリー設定や展開や出演陣にチャウ・シンチーの名作『カンフー・ハッスル』の面子が多く、似通った感じに確信犯的なパクリは否めないがアクション的には本作が断然上。
中でも『カンフー・ハッスル』では敵役だった往年の格闘俳優ブルース・リャンが渋い味方で登場し、昔ながらのキレ味鋭いカンフーアクションを見せてくれているのが嬉しい。

ヴァネス・ウーも本格アクションデビューの割には非常に動きはよく、ワイヤーワークがあるとはいえ高い身体能力は随所に感じられるもののやはり本格派との絡みにはテクニック的な差は否めない。
そんな中で本作の最大の見所はやはりラストの対決。
特にクライマックスに登場する最強の敵であるルイス・ファンの格闘シーンが光る。
ブルース・リャン対ルイス・ファン、ヴァネス・ウー対ルイス・ファンという世代を越えた夢の対決はファンにとってはたまらないだろう。


しかしストーリー展開は非常に強引で中盤におけるドンと歌姫の彼女のくだりは物語自体に必要性は感じられず、グダグダの末にラスト5分で強引に解決というパターンがいただけない。
こうした本筋に関係ないエピソードで中盤のたるみ具合がなければまだスピード感ある面白さがあったと思うのだが、ヴァネス・ウーのアクション作品自体としては及第点ということなのだろう。

評価…★★★
(主人公なのに中盤はほぼ出番のないヴァネス・ウー。関係ないサイドストーリーの盛り込みすぎが仇となったか(笑))
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