今週の一杯

『甲州 ピュアモルト』富永貿易株式会社

ウイスキーブームとなって久しい。
かつては右肩下がりだったこのジャンルが、確か小雪のCMとハイボール人気で一気にV字回復したことは有名だ。
ところがメーカーは簡単には売上を増やせない。
何故なら「〜12年」とか「〜16年」といった製品名から分かるように、ウイスキーの熟成には長い年月が必要だからだ。
10年以上前から今の人気を予知でもしないかぎり、生産量は上がらないのである。
苦肉の策として、大手メーカーは掻き集めた原酒をブレンドし、見たこともない新ブランドにして販売している。
馴染みの無い品名が棚に増えたことに気付かれる方も多いだろう。

さて、今回の「甲州」である。
はじめて見たときは、これも上記のような新ブランドなのかと思ったものだ。
しかしピュアモルトである。
ということは、どこかの蒸留所で一から仕込んで熟成させていることになる。
ネットで調べた限りでは、どうやら山梨の地銘柄のようだ。
山梨といえばワインだが、さてどのような味わいなのか。
試しに一本呑んでみたが…これが美味い。
例えば「余市」の燻製香のような特徴的なパンチは無いが、その代わり「これぞウイスキー」というようなストレートな味わいが楽しめる。
これだけ直球だとハイボールなどにも良さそうだ。

機会があったら、また購入してみたい。
しかし人気が高じて、これも品切れになる可能性が高いかも…。