我が家の周辺に棲み付いている雉が元気だ。
いつもは声はすれども姿は何とやらで、滅多にお目に掛かることがないのだが、この春は実によく遭遇する。
三日に一度は目撃しているのではないだろうか。
トラクターで畑の雑草を一掃してしまったのでちょっと心配だったが、今週も元気に現れてくれた。
例の「ケー!」という鳴き声の後、ひょこひょこと木々の間から走り出してきてくれる。
ただ気掛かりなのは、一羽しか見当たらないことである。
確かいつもはツガイだった気がする。
ひょっとしたら連れ添いを亡くしたのかもしれない。
今の時代、野生の雉が、こんな平野部に棲んでいてくれること自体稀である。
子孫を残すことができなくなったのなら、今私が眺めている一羽で最後ということになろう。
そういう私も、おそらく自分の代で人生は終わりである。
跡取りのいない者同士、あの雉氏とは何となく気が合いそうだ。
ログインしてコメントを確認・投稿する