翠硯俳句集・第23集

翠硯俳句集・第23集

２０１９年

６月
1201　喜びと希望に満ちる初夏の唄
1202　風光る空の青さに足を止め
1203　てふてふの仲間に入りし腕をふる
1204　未来への華になります紫陽花歌
1205　短夜でも空を飛び交う羽根願う

７月
1206　大阪の人に合わせる蝉の音
1207　気まぐれな雲と足踏みレモンフィズ
1208　不穏な空気を読み取る蝉時雨

８月
1209　ジャロックの音色合わせる蝉シャワー
1210　この暑さ蝉もおどろき足早に
1211　容赦なく立秋の陽は暑く燃え
1212　向日葵と飛んでいきたい青空へ
1213　本棚の波に埋もれる海の日に
1214　七色の波風おこす鬼あざみ
1215　白浜のゆれるそよ風孫の足
1216　浮きぶくろ浜風あおる婆のもと
1217　笹舟に乗って行きたい海原へ
1218　浜寺の陽は高くして二人連れ
1219　まっすぐにゆく道きた路おち葉みち
1220　割ってみて甘いかスイカ試し喰い

９月
1221　いつまでも咲いててほしい君の手に
1222　ふる里のかすかにひびく森の声
1223　産土の神に守れる草の虫
1224　野の果てにひっそり咲いて夢に舞う
1225　黄金の空となかよし幼き日
1226　突き抜ける空に向かいし叫ぶ愛
1227　天高く白いエプロン母に似て
1228　希望という橋を架ける今日の日に
1229　空高く飛び交う声と小さな手
1230　平成のおもかげ映す水面月
1231　紅の空に向かいし小さな手

１０月
1232　水面の月に問いかけ友の影
1233　酒交わす友の声に揺れる月
1234　立待の月に寄りそう友の影
1235　犬猫の響く夜道よ朝遠し
1236　蒼天に浮かぶリズムと遊ぶ風
1237　ほのぼのと青く輝く月あかり
1238　晩秋の光と唄う風の音
1239　晩秋の光とあそぶ風の音

１１月
1240　北の宿朝陽に光る縛れ雪

１２月
1241　閉じ込める見知らぬ種の冬ごもり
1242　ふる里の野にも山にも冬支度

２０２０年
１月
1243　初春の光解けあう空と風

２月
1244　今もなおエナジー放つ冬の薔薇
1245　大寒もするりと抜けるレモンフィズ
1246　寒戻り肉まんいけるぞ豚まんも
1247　寒椿次の世のため眠る姫
1248　永遠にこの身に宿る寒椿

３月
1249　光の国から舞い降りて羽根を広げるれんげ草
1250　爽やかな光にゆらぐれんげ草

翠硯
以上、５０句
コラボフォト製作者・・・　葉流さん