2020年
[おジャ魔女どれみ]シリーズ20周年記念の劇場版アニメ。そのアニメを見て育った現実世界の大人の女性らの物語で、TVアニメの主人公どれみ達がほとんど現れない。アニメゆかりの地で偶然出会った3人が、聖地巡礼しながら衝突したり心情を吐き出したり、それぞれの夢に向かって一歩踏み出すというもの。これは刺さる層には刺さるだろう。
[おジャ魔女どれみ]はおじさんである私には興味が持てず積極的に避けるタイプの作品。色彩もキャラクターも音楽も全てが騒々しい。だが女児向けにはそれがいいだろう。本作はそんな騒々しさとは一線を画す。ターゲットとする視聴者は大人の女性だ。出色の出来だと思う。
少女は何かを諦めることで大人になる、と何かで読んだ。ふむふむそういうものかと感心したが、本作では大人の女性も夢を諦めてはいない。現実の厳しさも踏まえながらも、夢を諦めて大人になった元少女たちが、本当にやりたい夢を取り戻す。[おジャ魔女どれみ]のファンには感涙もの、制作側の意図がぴったりはまったのではなかろうか。斯様に[おジャ魔女どれみ]をほぼ知らない私は肯定的な評価なのだが、実際に子供のころアニメを見ていた人たちの中には酷評する向きもあるらしい。思い入れが強すぎて視野狭窄になってるんじゃなかろうか。
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