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2021年09月05日08:34

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マッド・サイエンティスト

S.D.シフ 編

99年に復刊された短編集。シフは恐怖小説の人なので戯画化された科学者が登場するパルプSF的な作品は収録されていない。聞いたことがない作家の作品ばかり集められた。例外はポー、ロバート・ブロック、クラークにブラッドベリ。どの短編からも科学の薄気味悪さが感じされるが、どれも魅力的。本書は宮部みゆきが選ぶトップ5にランクされているとの売り文句も納得できる。

自分の人体を切り売りする話があって、カズオ・イシグロ[私を離さないで]はここから着想を得たのではと思わせるが、本書を読み進めると脳死した人体から臓器を取り出す話はもう一編収録されてていて、それそのものは普遍的なアイディアだったのかもしれないなと思う。科学に殉ずるとこうも気味悪くなるものか。

買い物のレシートをしおりに使うことがある。本書にはたまたま2001年のレシートが挟まっていた。それは仕事で関わった新長崎漁港に据えられた監視カメラの実物を見届けるために、一日で900km以上もバイクで走った日のものだ。わたしはソフト担当だったので現場には行かなかったのだ。高速道路使用とはいえ一日で900km走行なんて距離だけならパリダカ並みだよなと思ったものだ。どうかしている。そののち和歌山県串本町へ向かった時は往復600km以上、北海道ツーリングでは連日500km以上走ったものだが、もうそんな体力はない。そういう行為はマッドと言っていいかもしれない。だがサイエンティストにはなれそうもない。
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