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2021年08月08日09:53

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蝉の女王

ブルース・スターリング

内容をほぼ覚えていない。サイバーパンクで、蝉も女王も登場しなかったはず。改めて読んだ。サイバー成分は遺伝子改変を施した工作者と、人体機能をいくつか機械化した機械主義者が対立する世界。パンク成分は国家による秩序だった支配が失われているところ。忘れていたのは宇宙モノだったということ。割と未来の惑星社会に投資者と呼ばれる異星人が着てた。だがファースト・コンタクトものではない。サイバーパンクで宇宙人ってありなのか。ニューロマンサーだって最後は地球周回軌道まで上がったからまあありか。

文章が難解で情景をイメージしにくい。背景世界は[スキズマトリックス]と同じものだ。あれも分かったような気がしない読書体験だった。むしろ翻弄された感覚を楽しむような。この短編集はスターリングの発表順に並べられていて、しかしあとがきに付された物語の年表の順とは一致しない。ファウンデーションやスターウォーズのように親切ではないところも分かりにくくなる原因か。

著者本人が化学者でノーベル賞受賞者のプリゴジンに入れ込んでいることがあとがきに記される。プリゴジンは熱力学的に平衡でない状態にある開放系構造、散逸構造を提唱した。これがのちの複雑系の学問につながってくるのだけれど、スターリングは社会を散逸構造とみなすという思想に入れ込んだらしい。わたしがプリゴジンの名前を知ったのはこれが機会だったか。複雑系に興味を持つようになったのとどちらが先か、思い出せない。

覚えていたこともある。「噂が光速を突破するところを見られるぞ」という表現。本書にあった。

スターリングもギブスンも現在のSFの主流ではなくなったがサイバーパンクは終わっていない、むしろ普遍化したらしい。先日のアニメ、ゴジラ・S.P.もそうなんだそうだ。考えても見なかった。
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