闇の左手

U.K.ル・グィン

97年に古書として入手したものだがどうやら未読だった。諦めたル・グィンだったが古本屋で見かけたし名作と聞いているし安いしということだったのだろう。この表紙だし読むことを忘れていた。

ああこれでル・グィンがSFの女王と呼ばれていた理由がわかる気がする。二つの世界の橋渡し、本来は一つであるものの二つの側面。ハイニッシュ・ユニバースの連作未来史。全体の構成は[所有せざる人々]に似ている気がするが、それがル・グィンのテーマなのだと後書きに書いてあった。読むつもりはないがゲド戦記もそうなのだという。

wikiによると本作は両性具有者の心理を描いたことでフェミニストSFとに分類されるそうだ。そういう側面はあるかもしれないが、それがメインテーマであるとは読めなかった。