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2020年05月17日10:40

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ソクラテスの弁明

プラトン

こちらも古本で手に入れて長く寝かしてあったもの。最初に読んだのは小学生の頃だったろうか、中学に上がってからはもっぱらSFを中心に読んでいたので。おそらくはまんが世界の偉人伝とかいうのでソクラテスと無知の知について知り、それで興味を持ったのではなかろうか。四十年ぶりの再読となった。黄ばんだ紙面を読んでみるとところどころに赤線が引いてある。だが引いてある箇所は少々ピント外れだ。昭和40年代、知識に飢えた誰かが買ったのか。その方が亡くなって古本として処分されたのか。

ソクラテスというのは実にめんどくさい男だな、理屈っぽくて議論好き。こんな男に議論をふっかけられたら仕事が止まる。いやこの時代のアテネは奴隷を使っていたはず、労働は彼らにやらせて一般市民は彫刻だの詩歌だのに耽っていたのではなかったか。それならば理屈をこねる時間もあったろう。マイケル・サンデルを現代のソクラテスと評したのはNHKだったか、さもありなん。こうして議論をふっかけて会話の中で思索を深めるというスタイルがここにある。ただしサンデルの政治哲学はソクラテスの哲学とは違うものらしい。門外漢にはどうでもよいが、哲学を専門とする人にはソクラテス呼ばわりが許せないらしい。

本文には地の文が存在しない。すべて会話文である。裁判における本人の弁明を採録したからと言えばそれまでだが、これはプラトンの文章スタイルか、それとも古代文学は会話文で構成されているのが普通だったのか。弁明の前後に収められている[エウチュプロン][クリトン]でも会話スタイル。ラノベか。するとラノベは偉大な古代文学への回帰だったのか。意外な気づき。

同時期にチャップリンの初期作品を見てた。この頃の映画の作りはプリミティブで、そのプリミティブさはギリシャ古代文学に通じているようにも思える。チャップリンはセリフがないのにラノベか。
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